20189月~12月に見た映画の覚え書きです。c0077412_09483957.jpg

1行目:タイトル(原題)制作年・制作国 監督(鑑賞日)2行目:キャスト 3行目:一言メモ

画像は「ドクトル・ジバゴ」


世界一嫌いなあなた 2016米英 ティア・シャーロック(9/5

  サム・クラフリン、エミリア・クラーク

  片やハンサムだが首から下が麻痺した城主の息子、

  片や体型も服装も子どもっぽいけれど元気いっぱいの労働者階級の娘、

  そんな二人に恋が芽生えて……

人生はビギナーズ(Beginners2010米 マイク・ミルズ(9/6

  ユアン・マクレガー、クリストファー・プラマー、メラニー・ロラン

  人はいつでも新たなスタートを切ることができる!マルチェロのオーボエ協奏曲など、バックに流れる音楽が洗練されている。

ロシュフォールの恋人たち1967仏 ジャック・ドゥミ(9/12

  C・ドヌーヴ、F・ドルレアック、ジーン・ケリー、G・チャキリス、J・ペラン

  歌とダンスより色彩の美しさが印象的。ドヌーヴとドルレアックが実の姉妹

だとは知らなかった。

冒険者たち(Les Aventuriers) 1967仏 ロベール・アンリコ(9/26

  アラン・ドロン、リノ・ヴァンチェラ、ジョアンナ・シムカス

  レティシアが、若くて美しいマヌーではなく、夢を語る優しいローランを選ん

だことが納得できる終わりかたでした。

地下室のメロディー(Mélodie ensous-sol1963仏 Aヴェルヌイユ(9/28

  ジャン・ギャバン、アラン・ドロン 音楽=ミシェル・マーニュ

  2大スターは老獪なギャングとチンピラという役どころにぴったり。なにより

  ラストシーンが見事。

ホームランド 20112019英 ハワード・ゴードン/アレックス・ガンザ(10月)

  クレア・デインズ、マンディ・パティンキン、ルパート・フレンド

  CIA分析官キャリー・クインを主人公とするスパイ・スリラー・ドラマ

The Year We Make Contact 1984米 ピーター・ハイアムズ(11/6

  ロイ・シャイダー、ジョン・リスゴー・ボブ・バラバン、ヘレン・ミレン

  「2001年宇宙の旅」の続編。前作のような壮大さ・深遠さが感じられず残念。

  懐かしいHALの柔らかい声がまた聞けたのだけはよかった。

ワーテルロー(Waterloo1970伊露 セルゲイ・ボンダルチュク(11/8

  クリストファー・プラマー、ロッド・スタイガー

  「戦争と平和」のボンダルチュクが監督、ソ連軍が全面協力しただけあって様式

美と色彩美にあふれた見応えのある作品だが、英軍も仏軍も英語でしゃべるの

はいかがなものか。プラマーは他人を小馬鹿にしたような表情をするが、ハン

サムなので許そう。

スプラッシュ 1984米 ロン・ハワード(11/13

  トム・ハンクス、ダリル・ハンナ、ユージン・レヴィ、ジョン・キャンディ

  人魚と恋におちた青年の話。大人が見るにはばかばかしく、子どもが見るに

  は色っぽすぎる。

フロリダ・プロジェクト 2017米 ジョーン・ベイカー(11/23

  低所得者用公共団地で暮らすシングルマザーと幼い娘。母親の娘への愛情は

本物、娘の天真爛漫さも本物だが、この母と娘がこれから立ち向かう現実を

思うと胸が痛む。

Call Me by Your Name 2017伊仏伯米 ルカ・グァダニー(11/23

ティモシー・シャラメ、アーミー・ハマー

テンポが遅くて退屈。そもそもゲイをいつかは克服すべきものと捉え

ていて疑問が残る。終盤の解説調の場面は蛇足。

タクシー運転士 約束は海を越えて 2017韓 チャン・フン(11/24

  ソン・ガンホ、ユ・ヘジン、リュ・ジュンヨル、トーマス・クレッチマン

  19805月、全斗煥政権下で起きた光州事件に基づいた作品。お金のため

  に光州行きを買って出た運転手が光州蜂起のまっただ中に飛び込むことに。

ペンタゴン・ペーパーズ 2017米スティーヴン・スピルバーグ(11/24

  メリル・ストリープ、トム・ハンクス

  ストリープはどんな役をやっても様になる。ハンクスもいつのまにか貫禄の

ある役ができるようになっていたのね。

ドクトル・ジバゴ(Doctor Zhivago1965米伊 デヴィッド・リーン(12/31

  オマー・シャリフ、ジュリー・クリスティ、ジェラルディン・チャプリン、

  ロッド・スタイガー、トム・コートネイ  音楽=モーリス・ジャール

  全編に忘れ難いシーンが鏤められ、ラーラのテーマが絶えず流れる。一年を締めくくるにふさわしい名作中の名作。


by nishinayuu | 2019-01-21 10:00 | 映画・ドラマ | Trackback | Comments(1)


20187月~8月に見た映画とドラマの覚え書きです。c0077412_10244676.jpg

1行目:タイトル(原題)制作年・制作国 監督(鑑賞日)2行目:キャスト 3行目:一言メモ

画像は「DowntonAbbey

ソイレント・グリーン(Soylent Green1973米 R・フライシャー(7/11

  チャールトン・ヘストン、EGロビンソン、リーTヤング

  2022年のおぞましい世界を描いたSF。ありがたいことに現実はこの世界より

  ずっと手前に留まっている。原作『人間がいっぱい』(ハリイ・ハリスン)

A Beautiful Mind 2002米 ロン・ハワード(7/16

  ラッセル・クロー、ジェニファー・コネリー、Cプラマー、エド・ハリス

  第2次大戦下の緊迫した時代を生きた天才数学者ジョン・ナッシュと、

精神を病む彼を支えた妻の物語。

ラン・スルー・ザ・ナイト 2019露 レナト・ダヴレトヤロフ(7/17

  アンナ・チポフスカヤ、ピョートル・フョードロフ、イリヤ・ルビモフ

  絵画の贋作がらみのサスペンス。恋人はいいかげん、友人は冷酷だったが、

  華奢でかわいいヒロインだけが助かってめでたしめでたし。

日曜日の憂鬱(la enfermedad deldomingo)西 ラモン・サラザール

  バルバラ・レニー、スシ・サンチェス、ミゲル・アンヘル・ソラ

  余韻のあるヒューマンドラマ。ただし、気持ちが沈んでいるときは絶対に

見てはいけない。

アンコール(Song for Marion2012英 P.A.ウイリアムズ(7/23

  テレンス・スタンプ、バネッサ・レッドグレーブ、ジェマ・アータートン

  なんの捻りもないハートウォーミング作品。素人の老人たちのはずなのに、

  合唱もソロもうますぎでしょ。

刑事ハンサム 2017米 ジェフ・ガーリン(7/25

  ジェフ・ガーリン、ナターシャ・リオン、エイミー・セダリス

  渋くてゆったりしたコメディー。相方の女性が格好良くてかわいい。

恋とニュースの作り方(Morning Glory2010米 (7/26

  ハリソン・フォード、レイチェル・マクアダムズ、パトリック・ウィルソン

  ダイアン・キートンが脇役(フォード)のさらに脇役に使われていて気の毒。

Downton Abbey イギリスの連続ドラマ(シーズン1-6

  ミシェル・ドッカリー、ローラ・カーマイケル、アレン・リーチ

  底意地の悪い長女、シンデレラのように耐える次女。でも両親はそのどちらも

  愛しているのでした。

母の残像(Memento)ヨアキム・トリアー (8/6

  ガブリエル・バーン、イザベル・ユペール、ジェシー・アイゼンバーグ

  深みのあるいい作品ではあるけれど、テンポ遅すぎ。

モーツアルト・イン・ザ・ジャングル 2014米 連続ドラマ

  ローラ・カーク、ガルシア・ベルナル、サフロン・バロウズ

  名曲が流れるがすべて断片的。登場人物のストーリーも一貫性がない。

日本編は日本人の目にはかなりばかばかしく映る。

ブラジルから来た少年 1978英 フランクリン・シャフナー(8/17

  グレゴリー・ペック、ローレンス・オリヴィエ、Sグッテンバーグ

  不気味な将来を暗示する結末。悪役が似合うオリヴィエがいい人、いつもいい人のペックが悪役を演じているが、やはり逆の方がよかったのでは?

パディントン(Paddington2014英仏 ポール・キング(8/22)

  ヒュー・ボネヴィル、サリー・ホーキンズ、ニコール・キッドマン

  メアリー・ポピンズと同じくらい楽しい作品。

パディントンの声はベン・ウィショー。バッキンガム宮殿の衛兵の帽子は

熊の毛皮製品だとか。

大統領の料理人 2012仏 クリスチャン・ヴァンサン(8/24

  実話に基づいた作品。大統領個人の料理人と、大統領官邸の料理人が対立。

  どちらのこだわりにも共感できなくて後味悪し。

エージェント・ウルトラ 2015米 ニマ・ヌリザデ(8/26

  ジェシー・アイゼンバーグ、クリステン・スチュワート、トファー・グレイス

  CIAの「マインドコントロール・プログラム」を題材にしたアクション・コメディ。暴力的で汚くて醜くて……見なければよかった。

間奏曲はパリで 2014仏 マルク・フィトゥシ(8/27

  イザベル・ユペール、ジャン・ピエール・ダルッサン、Mニクヴィスト

  軽薄なパリジャンのせいで傷ついた心は紳士的な初老のデンマーク人によって

救われたが、やっぱり無骨ながら懐の深い夫が最高だった、というお話。

君のいないサマー・デイズ 2010仏 ギョーム・カネ(8/29

フランソワ・クリュゼ、マリオン・コティヤール、ブノワ・マジメル

瀕死の友人を残してみんなでヴァカンスに行くかなあ?ぎくしゃくしてちっとも楽しめないのも当然でしょ。マジメルがマジ、マジメそう。

幸せな独りぼっち 2015瑞 ハンネス・ホルム(8/29

  ロハフ・ラッスゴード、バハール・パルス、フィリップ・バーリ

  孤独で頑固な老人オーヴェは本当に死ぬのが下手だったが、隣人を愛し、隣人

に愛される方法は体得したのでした。


by nishinayuu | 2019-01-16 10:26 | 映画・ドラマ | Trackback | Comments(1)


20184月~6月に見た映画の覚え書きです。c0077412_08444098.jpg

1行目:タイトル(原題)制作年・制作国 監督(鑑賞日)2行目:キャスト 3行目:一言メモ

画像は「Manchesterby the Sea



生きうつしのプリマ 2015独 マルガレーテ・フォン・トロッタ(4/13

  カッチャ・リーマン、バルバラ・スコヴァ、マティアス・ハービッヒ

  兄弟はライバルであり、時には仇敵にもなる。

作戦TheScam 2009韓国 イ・ホジェ(4/14

  パク・ヨンハ、キム・ミンジョン、パク・ヒスン、キム・ムヨル

  金融サスペンス。パク・ヨンハはこの映画公開の翌年(2010)に33歳で自死。

哀悼。

蜜の味(Tasteof Money2012韓国 イム・サンス(4/24

  キム・ガンウ、ユン・ヨジョン、ペク・ユンシク、キム・ビョジン

  「問題を提起する」「官能的」と紹介されている作品。ユン・ヨジョンは

年なのに身体の線が美しい。

尚衣院(상의원2014韓国 イ・ウォンソク(4/26

  ハン・ソッキュ、コス、パク・シネ、ユ・ヨンソク

  英祖期と思われる時代の王室衣裳職人:街の新進デザイナー、王:中殿という

二つの軋轢を描いた見ごたえのある作品。

ちりも積もればロマンス 2011韓国 キム・ジョンファン(4/27

  ハン・イェスル、ソン・ジュンギ、イ・サンヨプ

  状況は悲惨なのに、ユーモアと優しさというオブラートのおかげで後味は

いい。主役の二人がとにかくかわいい。

Manchester by the Sea 2016米 ケネス・ローガン(5/1

  ケイシー・アフレック、カイル・チャンドラー、ミシェル・ウィリアムズ

  病死した兄の遺児である青年との確執の中で生きる力を取り戻していく主人公。

  背後にアルビノーニのアダージョが流れる感動的なヒューマンドラマ。

ボーン・アイデンティティThe Bourne Identity2002米ダグ・リーマン(5/3

  Bourneは主人公の姓で「小川」の意。アクション映画。(好みじゃないので避けていたのを、暇にまかせて見てしまった。)

JSA 2000韓国 パク・チャヌク(5/5

  ソン・ガンホ、イ・ビョンホン、キム・テウ、シン・ハギュン、イ・ヨンエ

  理性的で人情のある北韓軍人役のソン・ガンホが断然光る、ソン・ガンホの

ための映画。(再視聴。)

自由が丘で(자유의 언덕2014韓国 ホン・サンス(5/7

  加瀬亮、ムン・ソリ、ソ・ヨンファ、キム・イソン、ユン・ヨジョン

  ウォンがカセのメモを順不同で読んでいるという設定で、時代が行ったり来

たりする(ながら視聴のせいでわけがわからなかったが、2度見てわかった)。

マダム・メドラー(The Meddler2015米 ローリーン・スカファリア(5/10

  スーザン・サランドン、ローズ・バーン、J.K.シモンズ

  夫が遺した莫大な遺産を消化するために、娘や周囲に盛大にお節介をする

サランドンがとても可愛く見えてくる。

さようならコダクローム(Kodachrome2018Netflix マーク・ラソ(5/20

  エド・ハリス、ジェイソン・サダイキス、エリザベス・オルセン

  癌終末期の父親と、父に愛された記憶のない息子が、車でコダックの最後の

現像所へ向かうロードムービー。道中も終着点の描き方も印象的な秀作。

幸せの帰る場所(Fireflies in theGarden2011米 デニス・リー(5/22

  ライアン・レイノルズ、ウィレム・デフォー、エミリーワトソン

  息子が父を許すに到る過程も不可解なら、理不尽な父の元で育った息子がまと

もな大人になった理由も不可解。

ジュディーを探して 2018米 ディート・モンティエル(5/25

  エド・ヘルムス、アマンダ・セイフィールド、アダム・レヴァイン

  主人公がアホ過ぎ。それを利用するTV番組制作者側の人間のいやらしさを

描いた作品と思えばいい。

家族はじめました 2010米 グレッグ・バーランティ(5/31

  キャスリン・ヘイグル、ジョシュ・デュアメル、ジョシュ・ルーカス

  ハッピーエンディングになると最初からお見通しなので、安心というか、

もの足りないというか。

チャンス商会(장수상회2015韓 カン・ジェギュ(6/8

  パク・グニョン、ユン・ヨジョン、ハン・ジミン、チョ・ジヌン

  重いけれど温もりのある物語でした。ペク・イルソプがバス運転手役で

友情出演。

ファング家の奇想天外な秘密(The FamilyFang2015米 J・ベイトマン(6/9)

  N・キッドマン、ジェイスン・ベイトマン、クリストファー・ウォーケン

  即興劇アーティストの姉弟が親の呪縛を克服するまで。アシュケナージ演奏

  のベートーヴェンPコンチェルトNo5が聞ける。

Catch Me If You Can 2002米 スピルバーグ(6/11

  ディカプリオ、トム・ハンクス、クリストファー・ウォーケン

  1960年代に身分詐称による犯罪を繰り返した天才詐欺師をモデルにした物語。

  パラノイア的な父親を一途に慕う寂しい少年の物語でもある。

摩天楼はバラ色に(The Secret of MySuccess1987米ハーバート・ロス(6/15

  マイケルJ フォックス、ヘレン・スレイター、リチャード・ジョーダン

  若さと才覚で大企業の経営陣に上り詰める、という調子のいいコメディー。

シャンハイ王朝(Shanghai Gypsy1012スロベニア ナベルスニク(6/29

  ヴィサール・ヴィシュカ、アスリ・バイラム

  スロベニアにジプシー王国を築いたひとりの男と代々の女たちの物語。

翻訳字幕のミスが笑える。


by nishinayuu | 2019-01-11 08:50 | 映画・ドラマ | Trackback | Comments(1)


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Nocturnes Five Stories of Music and Nightfall』(Kazuo Ishiguro, 2009

副題「音楽と夕暮れをめぐる五つの物語」




*「老歌手」――原題はCrooner(ビング・クロスビーなどの甘くささやく歌い方の歌手のこと)。舞台はヴェネチア。語り手は旧共産圏出身のギタリストのヤネク。そしてクルーナーは60年代にビッグネームだったアメリカの歌手トニー・ガードナー。サンマルコ広場でガードナーを見かけたヤネクは、母が熱烈なファンでした、と声をかける。それがきっかけでヤネクはその晩、ゴンドラを窓辺に寄せて妻に向かってセレナーデを歌いたい、というガードナーのために伴奏することになる。

*「降っても晴れても」――原題はCome Rain or Come Shine(レイチャールズの歌のタイトル)。語り手のレイはイングランド南部の大学でエミリとチャーリーに出逢った。レイとエミリはブロードウエイソングが大好きで、レイとチャーリーは一番の親友だった。エミリとチャーリーが結婚したあとも三人の交流は続いたが、チャーリーは世界各地を飛び回って会議をこなすという活躍ぶり。一方レイは英会話の教師をしながら独身のまま47歳になった。夏の初め、レイはロンドン行きの計画を立て、二人に連絡した。二人はいつもレイのための部屋を用意して待っていてくれるのだが、今回は様子が違った。

*「モールバンヒルズ」――Malvern Hillsはヘレフォードシャーの地名。ロンドンでは理解されないと感じた若いミュージシャンの語り手は、ロンドンを離れて姉夫婦の経営するレストランを手伝うことにする。そこで出会ったのは自分を目の敵にしたかつての教師フレーザー婆さんと、旅行者のスイス人夫婦。夫のティーロ(語り手によると髪型はABBA風)はいやに明るく、妻のゾーニャはいやにとげとげしい。語り手はフレーザー婆さんが経営するひどいと評判のホテルをスイス人夫婦に勧める

*「夜想曲」――「二日前まで、おれはリンディ・ガードナーのお隣さんだった」という文で始まる。リンディ・ガードナーは第1話で老歌手がセレナーデを献げた妻その人。大スターである。語り手は売れないサックス奏者。メジャーになる素質はあるのに売れないのは顔のせいだとマネージャーに言われ、美容整形を受ける。そして療養のためにホテルに移ると、やはり顔中包帯でぐるぐる巻きのリンディがいて、二人は急速に親しくなる。

*「チェリスト」――7年前、語り手が出会ったチェリストのティポールは、一流の音楽教育を受けていて、将来が開けている若者だった。安定した仕事がないティポールのために、語り手とバンド仲間がオーディションを受けられるようにしてやった。それをとても感謝していたティポールだったが、一夏のうちにすっかり変わり、態度がでかくなった。それもこれもあのアメリカ女のせいだ、とみんなは思った。チェロの名手だというその女性エロイーズ・マコーマックは、自ら指導を申し出てティポールを虜にしてしまった。

しみじみとした話、ドタバタ調の話、なんとも奇妙な話などを組曲のようにまとめた味わいのある短編集である。名翻訳者による「訳者あとがき」も楽しい。(2018.9.7読了)


by nishinayuu | 2018-12-22 11:21 | 読書ノート | Trackback | Comments(1)


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本作は第2次世界大戦末期のワルシャワを舞台に、そこに居合わせた人々それぞれの精神的・肉体的戦いの日々を描いたもので、物語に史実を巧みに取り込んで書き上げた力作である。物語の軸となるのは三人の青年――日本大使館の書記官の棚倉慎(マコト)、カメラマンのヤン、そしてジャーナリストのレイである。

彼らはそれぞれ数奇な出自と育ちを持っていた。慎は白系ロシア人の父と日本人の母の間に生まれ、日本人ばなれした外観から友だちができずに寂しい子ども時代を送った。そんなある日、当時日本が保護していた「ポーランド系のシベリア孤児」の一人カミルが庭に逃げ込んできた。慎の父が弾いていたショパンの「革命のエチュード」に耳を傾けて懐かしんだカミル。二人は互いの重い秘密を打ち明けあって「友だち」になったが、結局カミルは孤児を保護していた「福田会」に戻り、その後ポーランドへ向かったはずだった。慎9歳、カミル10歳のときのこの出会いがずっと心の中にあった慎は、カミルとの再会という期待もいだいてポーランドに赴任した。

ヤンとは赴任の途中の列車の中で出合った。ユダヤ人が同じ列車に乗っているのはけしからん、とドイツ人に難癖を付けられたヤンを慎が自分のコンパートメントに隠した。そしてヤンは下車するはずだった駅では降りずに慎といっしょにワルシャワで列車を降りた。ヤンはドイツ領の土地で生まれたポーランド人なのだが、ナチスドイツの区分によれば「第1級ユダヤ人」なのだった。

そしてワルシャワでヤンの母親が住むユダヤ人地区に行ったときに出合ったのがレイモンド・パーカー、通称レイだった。シカゴプレスの記者をしている、と自己紹介したレイは190㎝近くもあり、屈託のない笑顔のアメリカ人だった。

この三人の他に日本大使館の面々、そこで働く現地人スタッフ、対ドイツの地下組織のメンバーたちなど、多彩な顔ぶれが緊密に絡み合いつつ、19434月の「ワルシャワ・ゲットー蜂起」へとなだれ込んでいく。慎とカミルは再会できるのか、そして「桜のもとで会うこと」を約束した人たちは約束を果たせるのか、という謎も巻き込んだまま。

本作は2017年に「高校生が選ぶ直木賞」を受賞している。日本でもフランスの「高校生が選ぶゴンクール賞」に習ったこのような賞ができたことを嬉しく思う。今後どんな作品が選ばれるかも楽しみだ。(2018.5.5読了)


by nishinayuu | 2018-06-30 11:00 | 読書ノート | Trackback | Comments(1)


c0077412_11410806.jpgL’Ignorance』(Milan Kundera,2000

1975年にチェコからフランスに亡命したクンデラは、1981年にフランスの市民権を獲得し、1984年に小説『存在の耐えられない軽さ』を発表して世界に衝撃を与えた。1989年のビロード革命のあともフランスに留まり、1990年代に入ってからそれまでの表現言語であったチェコ語を捨ててフランス語で小説を書き始めている。本作はクンデラがフランス語で書いた3作目の小説だが、最初に出たのはフランス語版ではなくスペイン語版だという。

物語はイレナという女性とヨゼフという男性がパリの空港で出合い、飛行機から降り立った20年ぶりのボヘミアの地で親交を深める、という一見ロマンチックな話を骨子として展開するが、かつての祖国の変貌ぶりや亡命者を迎えた人々の反応などへの戸惑い、肉親との意に沿わぬ再会やかなわなかった恋の思い出など、苦いエピソードにあふれている。すなわちこれは、イタケーに帰還したオデュッセウスやら永久にエウリュディケを失うことになったオルフェウスのパロディとして祖国への帰還を語った物語なのだ。

印象に残った部分を抜き書きしておく。

*1950年、アーノルド・シェーンベルクが14年も前から合衆国にいるというのに、素朴にもあるアメリカ人ジャーナリストが質問をした。芸術家のインスピレーションは、祖国のルーツに養われなくなると、たちまち枯れ果ててしまうというのは本当ですか?(…)アメリカ人ジャーナリストは、シェーンベルクが醜悪の極みというべき残虐行為が目の前で開始されたのを見た、あのわずかばかりの土地に愛着を持たないことを許さないのだ。(第2章)

*1921年、12音の美学によってはるかな展望を音楽史に切り開いたと革新したシェーンベルクは、自分のおかげでドイツの音楽(ウィーン人である彼が「ドイツの」音楽といったのだ)の支配力はこれからの数百年間確保されるだろうと言明した。その予言の15年後の1936年、彼はユダヤ人として追放され、彼とともに(理解不能で、エリート主義で、コスモポリタン的で、ドイツ精神に反すると断罪された)12音の美学に基づく彼の音楽全体が追放されたのだった。(第39章)

*「無知」は愚かしさ、教養の欠如という意味ではない。人間は何も知らない存在であり、無知こそが人間の根源的な状況であるということだ。私たちは前の人生から得た経験をたずさえてもうひとつの人生を始めることは決してできない。私たちは若さのなんたるかを知ることなく少年時代を去り、結婚の意味を知らずに結婚し、老境に入るときすら、自分が何に向かって進んでいるのかを知らない。老人はおのれの年齢に無知な子どもなのである。(『小説の精神』…訳者あとがきより)

2018.1.5読了)


by nishinayuu | 2018-03-07 11:43 | 読書ノート | Trackback | Comments(1)


c0077412_14284604.jpgColorlessTsukuru Tazaki and His Years of Pilgrimage

本書はまず、その奇抜なタイトルで人目を引く。ひらがな表記の「つくる」が名前だと気づくのに数秒要するし、気づいたあとも今度は「色彩を持たない」ではたと考えさせられる。印象的なタイトルであることは確かだ。


「色彩を持たない」の意味は読み始めればすぐに解明される。主人公は高校時代に5人からなる親友グループに属していて、主人公以外はみな名前に色名がついていたのだ。男子の赤松、青海(おうみ)と女子の白根(しらね)、黒埜(くろの)の4人は「アカ」「アオ」「シロ」「クロ」が呼び名となり、色名を持たない主人公だけは「つくる」と呼ばれた。大都会郊外の中の上クラスの家庭、両親は団塊世代で父親は専門職か一流企業勤務、母親はおおむね家に入る、学校は受験校なので成績レベルも高い、という共通点を持つ5人は、それぞれが正五角形の1辺であるような緊密な共同体だった。

しかし、それぞれ個性的で目立った特質の持ち主であるほかの4人に比べ、主人公にはこれと示せるような特質は具わっていない(少なくとも彼自身はそう感じていた)。すべてにおいて中庸で,色彩が希薄だった。まさしく「色彩を持たない多崎つくる」だった主人公は、「いつかその親密な共同体からこぼれ落ち、あるいははじき出され、一人あとに取り残されるのではないかというおびえを、常に心の底に持っていた。」そして大学二年生の夏休みに、主人公は4人から絶縁される。何の説明もなく、一方的に。このため読者は、深く傷ついた主人公に寄り添ってこの後の展開を辿ることになる。

音楽通の著者は、本作品では主人公が大学で親しくなった灰田文紹という青年(彼の名前も色つき!)を通して様々な蘊蓄を披瀝している。その最たるものがタイトルにある「巡礼の年」に関する部分だろう。灰田と一緒にレコードであるピアノ曲を聞いていたとき、主人公はそれが「シロ」がよく弾いていた曲だと気づく。何という曲かと尋ねる主人公に灰田が答える。リストの『巡礼の年』という曲集にある第1年、スイスの巻に入っている『ル・マル・デュ・ペイ』(Le Mal du Pays)で「田園風景が人の心に呼び起こす、理由のない哀しみ」という意味だと。演奏しているのはラザール・ベルマン(Lazar Berman)というロシアのピアニストで、繊細な心象風景を描くみたいにリストを弾く、リストの曲は技巧的で表層的なものだとみられているが装飾の奥に独特の深みが巧妙に隠されている、リストを正しく弾けるピアニストは新しいところではベルマン、古いところではクラウディオ・アラウくらいかな…と説明が続く。(おそれいりました。)

この著者との出会いは『ノルウェーの森』で,その印象が余りに悪かったのでそれ以来ずっと避けてきた。それが、ジョージ・オーウェルとどう関連があるのかという興味で読んだ『1Q84』が思いの外面白かったので、毛嫌いするのは止めにして,今回本作を読んでみた。『ノルウェーの森』アレルギーの人にぜひお勧めしたい作品である。(2017.10.3読了)


by nishinayuu | 2017-12-06 14:32 | 読書ノート | Trackback | Comments(2)


c0077412_12135624.jpgСкрипка Ротшильла(Антон Чехов)

絵=イリーナ・ザトゥロフスカヤ(Ирина Затуловская

物語の舞台はロシアの小さな町。主人公の一人はロシア人のヤーコフ、通称ブロンザ(青銅)。妻のマルファと一部屋きりの小さな家で暮らすヤーコフの本職は棺桶作りだが、ときたまバイオリン弾きとして副収入を得ている。ロシアの歌の演奏に長けていて、オーケストラの席におさまるとたちまち顔が紅潮し、演奏に熱中する。もう一人の主人公はユダヤ人のロスチャイルド。ヤーコフが呼ばれていくユダヤ人オーケストラでフルートを吹いている。もちろん、著名な富豪とはなんの関係もない。このフルート奏者はとても楽しい曲でさえ、なんとも哀れっぽく吹く。

別にこれといったわけもないのに、ヤーコフはだんだんユダヤ人、とりわけロスチャイルドに対して憎しみとさげすみの情を抱くようになり、言いがかりをつけ、悪口を浴びせたかと思うと、殴りかかろうとさえした。それでヤーコフはどうしても人が足りないというとき以外はオーケストラに呼ばれなくなる。

そんなある日、長年連れ添ったマルファが病にかかり、はるか昔の思い出をヤーコフに語りながら逝く。幼くして亡くなった明るい髪の子ども、三人で歌を歌った川の畔の柳の木陰……。けれどもヤーコフはなにも覚えていない。

やがてヤーコフ自身も病にかかって、川の畔にやって来たとき、憎しみや悪意でいっぱいだった自分の人生が大きな損失だったことを悟る。いよいよ最期のとき、ヤーコフは司祭に言う。「このバイオリンをロスチャイルドにあげてください」。

本書は児童書の体裁の絵本になっている。絵の作者は1954年モスクワ生まれ。父は宇宙ロケット設計者で母は画家という家庭で育ち、5歳の頃から絵と詩をかいたという。フレスコ、絵画、陶器、書籍デザイン、詩作、詩集など、広範囲に活躍しており、作品は世界12カ国の美術館に収蔵されているという。(本書見返しより)

「ロスチャイルドはヤーコフから一サージェン離れたところで立ち止まった。」という文があり、2.134㍍という注がついている。さらに調べてみた結果は以下の通り。

サージェンは中世ロシアの単位で、ウクライナ、エストニア、ラトビアなどでも用いられた。古くは長さが一定しなかったが、18世紀以後は1サージェン=3アルシン=2.134㍍に固定され、メートル法施行によって廃止された。

2017.7.8読了)


by nishinayuu | 2017-09-17 12:14 | 読書ノート | Trackback | Comments(0)


Le Fils』(Michel Rostain,2011

c0077412_09422449.png本書はそのユニークなタイトルに惹かれて手に取ってみた。そして読み始めたとたんに、「昼日中から毎日必ず泣けてきて、それが五分でやんだり、十分ずつ三回くりかえしたり、一時間ぶっ通しだったりする親父」にでくわした。これだけでこの作品は父親を残して「逝って」しまった息子が語る物語だとわかる。原題は『息子』であるが、本書のタイトルの方がずっといい。

語り手は20031025日(土)に急死する。21歳だった。そのとき親父と母さんが受けた衝撃、その時から始まった疑いや後悔、怒りや悲しみが綯い交ぜになった混乱の日々を、語り手は事細かに語っていく。息子が自ら死を選んだのではないか、という疑いにさいなまれたこと。息子の最期が近づいていることに思い至らず余計なことに気を取られていたこと。死んだと思ったらたちまち葬儀の準備が機械的に始まり、遺体の処理、葬儀の予算、葬儀場の選定、葬儀の段取りや演出、柩の材質、死者の衣裳、遺体の搬送、火葬か土葬かの決定、などなど速やかに決断すべきことが山のようにあったこと。二人の考えが異なってもどちらかが譲って、とにかく二人は混乱を切り抜けていったこと。そうして迎えた葬儀の席で、息子と共に過ごした月曜から土曜までの日々を人々に語りながら親父が、「リオン、おまえが先週私たちにしてくれたことは、すべて贈りものだ」と叫んだこと。この間、親父はほぼずっと泣き続けている。

そして「ぼく」はその後の両親の姿も語る。「両親は夢のことを訪れと呼ぶ。ぼくの訪れを待ちわびる二人にとって、ぼくは出来事であり、よろこびなのだ。二人ともまるで分別がない。あれこれ者に触れることで探しているのは、結局は死んだぼくなのだ。(中略)家の中は、どこもかしこもぼくの写真だらけ。そんなことをしたって、涙を止める役には立たないのに。三段論法――親父はぼくを思うたびに泣く。ぼくを思うときしか幸福を感じない。故に泣くたびに、親父は幸福になる。」

物語の親父はオペラの演出家で母さんはオペラ歌手になっている。作者のミシェル・ロスタン(1942年生まれ)はオペラ演出家で、モーツァルト、ドニゼッティ、ロッシーニなどのオペラを演出し、作中に親父が2001年に吉田進に作曲を依頼したという言及のある能オペラ『隅田川』も手がけている。すなわちこの作品の親父には作者の姿が色濃く投影されているものと思われる。おそらく作者も最愛の息子か娘を亡くしているのだろう。作中の親父は舞台の成功を祝ってくれた友人に「幸福な気持ちには二度となれなれません」と返事したことを悔やむことになる。その友人が1年後に娘を亡くしてしまうからだ。このエピソードも単なるフィクションではなさそうだ。

それはともかく、訪ねてきたぼくの女友達からぼくが生前、アイスランドに散灰して欲しいと言っていた、と聞いた両親は、エィヤフィヤトラヨークトル(Eyjafjallajokull)という山にぼくの灰を撒く。ライオン(リオン)の形をしているように見える火口湖を「リオンの湖」と名付けて友人知人に語る頃には、苦しみの涙が幸せの涙へと変わっているのだった。

この作品は死者の持つ自由な視点を用いることによって、人はどのようにして愛する人の死を乗り越えるかを描ききっていると同時に、死者である語り手その人を輝かしい光の中に蘇らせることに成功している。(2017.3.27読了)


by nishinayuu | 2017-06-17 09:43 | 読書ノート | Trackback | Comments(1)
c0077412_1028263.jpg『ST. PETRI-SCHNEE』(Leo Perutz, 1933)
物語の語り手の名はアムベルク。1932年1月25日にヴェストファーレンの小さな村モルヴェーデに村医として赴任した。語り手を出迎えた元ロシア侯爵で今は領地管理人のアルカジイ・プラクサティンは、語り手をまず林務官の家に案内する。そこには語り手を村医として採用したフォン・マルヒン男爵の娘エルジーが預けられていて、少し前から病に伏せっていた。語り手が病室に入る直前まで、病室からはタルティーニの「悪魔のトリル」が聞こえていた。演奏していたのは男爵がシュタウフェン家再興の夢を託して手元に置いている少年フェデリコだった。そのフェデリコに語り手は、エルジーは猩紅熱なのでしばらく会いに来てはいけない、と申し渡す。
それから語り手は部屋をあてがわれた仕立屋で家主の夫婦、学校教師と顔を合わせたあと、男爵に会いに行く。語り手の父と交流があったという男爵は、語り手の父を高く評価していて、亡くなったことを残念がったが、男爵の目下の関心事は細菌学だった。男爵は研究の助手を務める若い女性科学者を昨日ベルリンへ遣ったという。彼女が男爵の所有するキャデラックに乗っていったと聞くや語り手は、それはビビッシェかも知れないという思いに襲われて、気を失いかける。語り手はベルリンからモルヴェーデに来る途上、乗り継ぎ駅オスナブリュックの駅前広場でキャデラックに乗ったビビッシェを見かけたのだった。バクテリア研究所の同僚でみんなの憧れの的だったビビッシェ、1年のあいだベルリン中を探し回ったビビッシェを。
1週間後、ベルリンから戻ってきた女性科学者はやはりビビッシェだった。バクテリア研究所時代、語り手はまる半年のあいだ朝から午後遅くまで彼女と同じ部屋で仕事をしていながら、朝晩の挨拶を除けば十語と言葉をかわさなかった。そんな彼女がなぜか急激に語り手に心を許すようになり、二人は恋人として一夜を過ごす。その間に男爵とビビッシェの研究は着々と進み、男爵は自分の洗礼名の日を祝って村中の人々を館に招待し、研究の成果を村人たちで実験しようとする。ところが男爵のもくろみは思わぬ方向に逸れていく。
オスナブリュックの病院で昏睡から覚めた語り手は、すでに5週間、意識を失っていたと告げられる。語り手の記憶では事件に巻き込まれて大怪我をした日から5日しか経っていないはずなのに。看護人に日にちを聞くと3月2日だというから、確かに事件から5日しか経っていない。しかし医者によると語り手は5週間前にオスナブリュックの駅前広場で車にひかれて担ぎ込まれたのだという。それでは、モルヴェーデで過ごした5週間の出来事もビビッシェとの出会いも、すべて語り手の妄想だったのだろうか。あるいは何かの大きな力がモルヴェーデの出来事をなかったことにしようとしているのだろうか。

「多人数によるもみ消し」の物語なのか、語り手の妄想の物語なのか、読み終わってもはっきりしないが、それこそがこの作品の魅力であり、読みどころだと言えよう。なお、作品に盛り込まれている歴史的事項や「聖ペテロの雪」の意味などは巻末の「解説」に詳しい。(2017.1.5読了)
by nishinayuu | 2017-03-05 10:29 | 読書ノート | Trackback | Comments(0)

読書と韓国語学習の備忘録です。


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