翻訳練習 課題15


2018年度前期の韓国語講座「翻訳の秘訣」で練習したものの記録です。2018.4.23&5.7

名詞32-ねた

意味:(寿司재료、(話이야깃 거리, 레퍼토리

原文1:東京でも新鮮なネタがそろっていると評判の寿司屋だ。

訳文: 집은 도교에서도 신선한 새료를 쓰는 것으로 소문난 초밥집이다.

原文2:息子が机に向かって一生懸命勉強していると思ったら、文化祭で披露する漫才のネタを作っていた。

訳文:아들이 책상에 앉아서 열십히 공부하는가 싶더니 학교 문화축제에서 선보일 만담 레퍼코리를 만들고 있었다. (한국 사람들은 책상 앞에아니라 책상에앉는다!)

名詞33-そのもの

意味:바로 그것, 자체

原文1:初めてミュージカルを見る子どもたちの目は真剣そのものだった。c0077412_10085338.jpg

訳文:처음으로 무지컬을 관람하는 아이들의 는은 그저 진지하기만 했다.

原文2:小説はもちろんだが、活字を追うことそのものが好きだったことが、新聞記者になりたいという夢につながったのだと思う。(日本語がぎこちない!)

訳文:소설은 물론이고 활자를 읽는 일이 마냥 좋았다. 그것이 신문기자가 되고 싶다는 꿈으로 이어졌을 것이다. (‘읽다 が使われることで日本語の不自然さが解消されている。)

名詞34-慇懃

意味:공손함, 정증함

原文1:普段はとても慇懃な課長だが、酒が入ると立て続けに親父ギャグを放つ。

訳文:과장님은 평소엔 깍듯한 태도를 유지하지만 술이 들어가면 썰렁한 개그를 연발한다. (썰렁한 개그「寒いギャグ」は日本語と同じ発想ですね。)

原文2:あの人の態度は慇懃無礼だ。

訳文: 사람 태도는 공손한 듯하지만 알고 보면 무례하기 짝이 없다. (짝이 없다はマイナスイメージの場合に使う。)

名詞35-上の空

意味:건성 (건성으로の形でよく使われる)

原文:たくさんの人々から祝いのことばを聞く間も、彼はずっと上の空だった。

訳文:많은 사람이 전하는 축하의 말도 그는 계속 건성으로 들었다. (많은 사람들とすると重複表現になる。)

名詞36-~遅

意味:뒤짐, 뒤떨어짐

原文:愛だの恋だのをストレートに歌う歌詞は時代遅れじゃないだろうか。

訳文:사랑이니 연애니 하고 직설적으로 부르는 가사는 시대에 뒤떠어지지 않을까? (テーマによっては 과거의 유물과 다름 없다’ も使える。)



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# by nishinayuu | 2018-09-18 10:11 | 翻訳 | Trackback | Comments(0)


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TheWashington Square Enigma』(Hary Stephen Keeler, 1933

物語は次のように始まる。所はシカゴの北東部にあるワシントン広場。時は11月。ミシガン湖から吹いてくる肌寒い風ががらんとした駐車場を吹き抜け、広場に散在するベンチを占領している浮浪者たちが、薄い上着の前をぐいと寄せ合わせる。そんなわびしいベンチの一つに座っていたハーリングは、誰かが捨てていった日刊紙の広告に目を見張る。広告の内容は「1921年発行の5セントの白銅貨で、自由の女神の頭を囲んだ星の数が13個ではなく12個のものを30日間貸してくれれば、1枚につき5ドル支払う」というものだった。(第1章)

ハーリングはたまたま星が12個の5セント貨を持っていた。実はこれがほぼ全財産だったハーリングは、広告主の家に行くための交通費を手に入れるために、広場に面した地区の空き家から何か換金できそうな物を盗み出すことにする。そしてハーリングが空き家の一つに入り込むと、床に老人の死体が転がっていた。(第2章)

このように本作は冒頭からめまぐるしい展開を見せ、本質は生真面目な青年である主人公の運命やいかに、という興味がかきたてられる。登場人物の名もサミュエル・ボンド・シニア、マイケル・ボンド、フェルプス・モーニングスター、ジョン・ヘミングウェイなどなど、どこかで聞いたような名でなじみやすい。豪邸に住む美女とフィリピン人の使用人、美女に纏わり付く従兄弟、無宿者に変相していた私立探偵など、登場人物たちの言動も興味深い。というわけでまあまあ楽しめる作品だと思うのだが、訳者の評価は手厳しい。「訳者あとがき」によると「本書は、そのあまりに荒唐無稽な作風から、史上最低の探偵小説家という称号を冠せられたキーラー(18901967)による15冊目の長編小説」であり、「作者には登場人物の内面を丁寧に描こうなどという意図はハナからないようであり」、「ぞくぞくするような緊張感とも縁がないようで」、ということになる。

また「訳者あとがき」に引用されているキーラー協会のリチャード・ポルトの言葉によると、「キーラー作品の特徴は、不可解な事件、方言、科学的事実、奇妙な人名や場所が織り込まれていること」だそうだ。まさにそこがこの作品の魅力ではないだろうか。ミステリー通から見れば駄作かもしれないが、様々なミニ情報が盛り込まれた読み物と思えばいいのでは?(2018.6.20読了)


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# by nishinayuu | 2018-09-13 09:42 | 読書ノート | Trackback | Comments(0)


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OffretSacrificatio』(Andrey Tarkovsky, 1984

本書は映画『サクリファイス』(1986,スウェーデンとフランスの合作)のもとになった小説で、タルコフスキーはこれを19842月にイタリアのサン・グレフォリオで脱稿している。

物語は6部構成になっている。第1部の「散歩」ではまず郵便夫のオットーが自転車で登場して、入り江にいるアレクサンデルに誕生日の祝電を届けにいく。アレクサンデルは幼い息子にこの土地に家を建てたいきさつを話している。そして大きな枯れ木を岩の割れ目に押し込んで「イケバーナだよ。ずっと昔ある人が枯れ木に毎日水をやっていたら3年後に花が咲いたんだ」と教える。子どもは声帯の手術を受けたばかりで話すことも笑うことも禁じられているので、黙って聞いている。郵便夫はアレクサンデルと神やらニーチェやらについて議論する。

2部「戦争」、第3部「祈り」、第4部「魔女」、第5部「朝」と続き、第6部「救急車」ではアレクサンデルがテーブルに椅子を積み上げ、テーブルクロスに火を付ける。家は燃え上がり、アレクサンデルは救急車で病院へ運ばれる。その途中、アレクサンデルは水の入った大きな桶を枯れ木のところに運んでいる子どもを目にする。

最初と最後の場面は映画と同じだが、その間の印象がかなり違う。映画はとにかく映像が素晴らしく、火事の場面などは美しさに圧倒されるが、登場人物たちの性格や心理がわかりにくい。場面転換が唐突でめまぐるしく、会話が断片的だからだ。一方本作は、場面転換は緩やかだが、今度は登場人物の饒舌さと会話の深遠さについていけない。

以前、映画『2001年宇宙の旅』を見たとき、内容がイマイチ理解できなかったので原作を読んでみたら、ますますわけがわからなくなった、という経験がある。この作品もそれとよく似ている。迫力のある忘れ難い映画なのだが、内容がしっかり理解できない、というもやもやが残るのだ。

映画では登場人物たちがスウェーデン語、英語、フランス語などをチャンポンに使いながら会話を進めている点が印象に残ったが、本書には言語についての言及はない。

2018.6.15読了)


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# by nishinayuu | 2018-09-08 10:37 | 読書ノート | Trackback | Comments(1)


c0077412_08574679.pngThe GlassSlipper』(Eleanor Farjeon, 1955

著者のファージョン(18811965)は第1回アンデルセン賞を受賞したイギリスの児童文学作家で、代表作は『リンゴ畑のマーティンピピン』。

本作の主人公は16歳のエラ。継母やその連れ子の姉たちはエラを蔑んでシンデレラ(灰だらけのエラ)とかシンダーズ(灰だらけ)と呼ぶ。しかもエラは2階の素敵な部屋を追い出されて、穴蔵のような地下室の台所で寝起きさせられ、朝から晩まで3人にこき使われている。けれどもエラには古い時計の「おじいさん」をはじめ、蛇口や箒、火かき棒と火箸、揺り椅子、食器などの「台所のものたち」という親しい友だちがいる。留守がちのお父さんも、旅から帰るとまず台所のエラに会いに来てくれるから、エラは寂しくはない。エラは寒さにも負けない丈夫な身体をしていて、仕事がいくら多くても音を上げないし、「台所のものたち」にも「おじいさん」にもぽんぽんものを言う。すなわち本作の主人公のエラは、はつらつとした、そしてかなり強かな娘として描かれている。

また、世のシンデレラ物語では全く影が薄いお父さんも、この作品ではかなり出番が多い。ただしエラの継母である自分の妻や、妻の連れ子たちの前では小さくなっている実にだらしない姿がリアルに描かれている。また、継母は粗野で意地が悪い女性として、義姉たちは教養の欠片もない娘として描かれているだけでなく、そろいもそろって不細工な姿形に描かれている。特に母親はカツラの下がツルッパゲであるとしてその無様さが示されているが、今だったら許されない不当な表現である。母と娘たちのやりとりは滑稽さがこれでもかというほど誇張されていて、ちょっとしらける。

人物の言動には精密さとリアリティーがある一方で、ものたちがしゃべったり妖精が登場したりというファンタジー的要素はそのまま生かされている。全体として、人物だけがやけに現実的な「シンデレラ物語」と言えよう。

ファージョンは『リンゴ畑のマーティンピピン』を読んで感動して以来いろいろな作品を読んだが、やはり最初に読んだ『リンゴ畑のマーティンピピン』がいちばんの傑作だと思う。(2018.6.14読了)


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# by nishinayuu | 2018-09-03 09:03 | 読書ノート | Trackback | Comments(1)

翻訳練習 課題14


2018年度前期の韓国語講座「翻訳の秘訣」で練習したものの記録です。2018.4.94.16

名詞26-づくり

意味:前名詞によって(기반)조성/활성화/~갖추기/창조

原文1:まちづくりセンターは、住民全体のまちづくり活動を支援しています。

訳文:지역 활성화 센터에서는 주민이 주도하는 지역 활성화 활동을 지원합니다.

  「まちづくり」のような固定化した表現の場合、「まち」の訳語としては「지역」がふさわしい。

原文2:少子化に対応するためには、子育てしやすい環境作りに社会全体で取り組んでいくことが大切です。

訳文:저출산 현상에 대처하려면, 사회 전체가 육아를 하기 쉬운 환경을 조성하기 위해 노력해야 합니다. 主語明確にするとともに、主語のほうに

原文3:未来志向の国づくりのためには、過去の教訓に学び、再び繰り返さないことが必用だ。

訳文:미래 지향적인 국가를 건설하기 위해서는 과거의 실패를 교훈 삼아 전철을밟지 않아야 한다.「教訓はおかしいので「教訓としてとする

名詞27-平和ボケ

意味:무사안일주의(決まった表現)

原文:平和ボケした政策が天災を人災に変えたという批判の声もある。

訳文:무사안일주의에 빠진 정책 때문에천재가 인재로 바뀌었다는 비판도 있다.

名詞28-あり

意味:어떻게 것인지

原文:もはや子どもの家庭教育、学校教育のあり方を考える時期に来ている。

訳文:이제는 자녀에 대한 가정 교육과 학교 교육을 어떻게 할 것인지 생각해야할 시기가 왔다.

名詞29-控え目(に言っても)

意味:아무리 좋게 말해도

原文:ごく控えめに言って、親子のコミュニケーションが良好とは言えない。

訳文:아무리 좋게 말해도 부자간의 커뮤니케이션이 양호하다고는 없다.

名詞30-

意味:돌이킴,되찾음

原文1:今になって、取り返しのつかないことをしてしまったと後悔している。

訳文:지금에 와서 돌이킬 없는 일을 저질렀다고 후회된다.

原文2:「削除」ボタンを押してしまった以上、もう取り返しがつかない。

訳文:삭제버튼을 놀러 버렸으니, 더는 돌이킬 없다.

名詞31-居場所c0077412_08550872.png

意味: 자리

原文:いきなりリストラされた父は、家での居場所を見つけかねていた。

訳文:느닷없이 회사에서 해고 당한 아버지는 집에서 자리를 찾지 못하고 있었다.


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# by nishinayuu | 2018-08-29 08:57 | 翻訳 | Trackback | Comments(0)


c0077412_08424088.jpgO HomenDuplicado』(José Saramago, 2002

主人公は中学校の歴史教師であるテルトゥリアーノ・マッシモ・アフォンソ。バツイチでひとり暮らしの彼は一時的な鬱状態に悩まされていた。そんな彼に同僚の数学教師があるビデオを勧める。「傑作ではないが一時間半楽しむことができる」というそのビデオは『たゆまぬ者は狩を征する』というタイトルだった。軽快であると同時にばかげて無分別な映画だった。テルトゥリアーノ・マッシモ・アフォンソは二回笑い、三、四回微笑んだが、同僚に乗せられて何かを期待してしまった自分を罰するかのように、持ち帰っていた試験の答案を深夜まで採点した。それから古代メソポタミア文明の本をベッドに持ち込み、ハンムラビ王と法典の章を4ページ読んだところで安らかな眠りに落ちた。

1時間後に目を覚ましたテルトゥリアーノ・マッシモ・アフォンソは「家の中に誰かいる」と感じた。家中を探索してその存在が感じられるところ――ビデオの映像に行き着いたテルトゥリアーノ・マッシモ・アフォンソはもう一度『たゆまぬ者は狩を征する』を見るために再生ボタンを押す。そしてビデオ開始から20分後、ヒロインがホテルのカウンターに向かって従業員の男に声を掛けると、その男の顔がこちら向きに映し出される。静止画像にしてテレビの前にひざまずき、顔を可能な限り近づけて見て、テルトゥリアーノ・マッシモ・アフォンソは確信する。「これはぼくだ」と。ただしビデオの男には口ひげがあり、ヘアスタイルも違うし、顔もほっそりしている。驚くほどよく似ているが、それ以上ではない、と思いながらビデオのケースを見ると、今から5年前の制作だとわかる。すると突然世界が揺れ動いた気がした。震える手で5年前の写真を取りだしてみると、そこには口ひげがあり、ヘアスタイルもほっそりした顔もビデオの男にそっくりな自分がいた。こうしてテルトゥリアーノ・マッシモ・アフォンソの「そっくりな男」を突き止めるための必死の探索が始まる。はたして「複製人間」というものは存在するのか。存在するとしたら、「複製人間」は端役俳優の方なのか、それともテルトゥリアーノ・マッシモ・アフォンソの方なのか。

この作品には身体的活動だけでなく精神活動も同じかそれ以上の比重で綴られているので、かなり難解である。さらにこの作者特有の「段落も改行もいっさいなし」の文体が難解さに追い打ちを掛ける。それでも最後まで読み進めずにはいられない強烈な魅力を持つ作品である。

この作品は「Enemy」というタイトルで2013年にカナダで映画化され、ジェイク・キレンホールの演じる主人公の名はアダムとなっているという。テルトゥリアーノ・マッシモ・アフォンソのままでいいのに。なお、日本でも2014年に公開されているそうだ。(2018.6.10読了)


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# by nishinayuu | 2018-08-24 08:49 | 読書ノート | Trackback | Comments(1)


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TheCasebook of Jeeves』(Wodehouse

文春文庫には「ジーヴズの事件簿」というタイトルの本がふたつあり、それぞれに「才知縦横の巻」、「大胆不敵の巻」という副題がついている。本書は2番目の「大胆不敵の巻」で、ウッドハウスの「ジーヴズ&ウースターもの」と分類される80近い作品の中から選ばれた下記の作品が収録されている。


*トゥイング騒動記(大説教大賞ハンデ戦/レースは神聖にして/都会的センス)

*クロードとユースタスの出港遅延

*ビンゴと今度の娘(その1――ビンゴと今度の娘/その2――終わりよければ)

*ジーヴズと白鳥の湖

*ジーヴズと降誕祭気分

*ビンゴはすべてこともなし

主要登場人物は以下の通り。

*バーティ・ウースター(有閑階級の青年。執事に頭が上がらない。)

*ジーヴズ(バーティの老練な執事。賭け事でもはかりごとでも主より数倍上手。)

*ビンゴ・リトル(イートン校以来のバーティの友人。万年振られ男。)

*ヘッペンストール師(グロスターシャー州トゥイングの牧師。)

*ミスター・ステグルズ(悪賢い賭け事師。)

*クロードとユースタス(バーティの従兄弟たちで双子。桁外れの悪ガキ。)

*アガサ叔母(双子の母親。ハーフォードシャーのウーラム・チャーシーに住む。)

*ミス・ロバータ・ウィッカム(派手な赤毛の女性。ジーヴズによると赤毛は危険。)

*ロージー・M・バンクス(著名な女流作家。ミセス・ビンゴになる。)

ジーヴズは主人であるバーティをうまくコントロールしつつしっかり支えている、バーティにとっては必用欠くべからざる存在である。ほぼ完璧な執事であるジーヴズは、実は勝つためなら裏工作も辞さないほどの賭博好きなのだが、平素はそれを表には出さずに丁重、慇懃な態度を崩さない。未熟な若造のバーティと経験豊かで強かなジーヴズとの上下関係を超越したやりとりが楽しい。(2018.5.27読了)


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# by nishinayuu | 2018-08-19 16:12 | 読書ノート | Trackback | Comments(0)


c0077412_10251653.png『天使未満の人たち』(バーバラ・ピム)

この作者は教会を核にした穏やかなコミュニティーの日常を描くことが多いのでそのつもりで読み始めると、ちょっと面食らう。冒頭に描かれているのはオクスフォード大の人類学者たちが集うパーティーの場面なのだ。時は春4月の夕べ、所は人類学の重鎮Felix Byron Mainwaringの名を冠したFelix’s Folly――ゴシック風の模造廃墟で23号の建物である。集まったのは上記のメナリング、主任教授のフェアファクス博士、パトロネスのミニー・フォーサイト、秘書のエスター・クロウヴィス、アフリカ語のエキスパートであるガートルード・リギット等と、会場の図書室にたまたま居合わせた学生たち――1年生のディアドゥリ・スワン、3年生のマーク・ペンフォウルドとディグビィ・フォクス。

続く第2章の舞台は、ロンドンはリージェント・パークのぱっとしないフラット。3部屋にキッチンとバスルームのこのフラットの主は小説家のキャスリン・オリファント。同居人である前途有望の若き人類学徒トム・マロウズはアフリカのフィールド・ワークを終えて来週、2年ぶりに帰ってくる予定。トムの家はシュロプシャーの大地主だが、家族はトムが人類学を専攻したことに失望している。母方の叔父のように植民地行政官になる道もあるのに、と。家族や親戚のいないキャスリンは、トムの母親やハロッズのお得意様の姉妹と知り合いになれたら、と思っているが、トムは結婚ということに思い至らない様子。トムの後輩のディグビィはそんなキャスリンの心を読んで優しく接する。

3章の舞台はディアドゥリ・スワンが家族といっしょに住んでいる、ピカデリー・サーカスからバスで1ペニーの所にある家。ここでやっとこの作者の定番の人々――教会の仕事が好きな中年の姉妹――ディアドゥリの母メイベルと結婚経験のない姉のローダが登場する。メイベルとローダの姉妹とメイベルの息子マルコムの三人が夕食のテーブルに着いた頃、ディアドゥリはバスで家に向かっている。翌日のランチタイムにディアドゥリは「貴族的で明るい灰色の瞳の青年」トムに声を掛けられて一目惚れすることになるのだが、この日はまだそれを知らない。この話は次の第5章で語られる。

そして第5章。スワン家の隣には長年トムの研究を指導してきたアラリック・リギットが住んでいる。ガートルードの兄であるアラリックは、自分は失敗者だ、なぜなら植民地行政官だった11年の間に相応の地位を得ることもできなかったし、人類学や言語学の分野でもこれといった成果を上げられなかった、と考えている。偏屈な変わり者で、人に顔を見られたくないからと仮面を付けて庭を歩き回るし、11年間の研究ノートをトランクにしまい込んでいて誰にも見せようとしない。世間に一つだけ知られているのは皮肉なレビューを書くライターであること。几帳面なアラリックは出版社に送る原稿を封書に入れたあと、目覚まし時計を600にセットして床につく。翌朝、ローダがその目覚ましの音で目を覚ます。

こんな具合に主要人物たちが紹介されていき、続く6章から最後の23章まで、人類学者たちの権謀術数に未来の学者たちの恋愛が絡んだ物語がテンポよく展開していく。

2018.5.26読了)


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# by nishinayuu | 2018-08-14 10:30 | 読書ノート | Trackback | Comments(0)


2017年度後期の韓国語講座「翻訳の秘訣」で練習したものの記録です。(2018.3.5

名詞22-~化

意味と用法:~に変化する。~と直訳すると韓国語では不自然になる場合が多い。

原文1:専門家は、強い地震により、火山活動が活発化しないか、12ヶ月は注意して見ていく必要があると指摘している。

訳文:전문가의 지적에 따르면 강한 지진 때문에 화산활동이 활발해질 지도 몰라서 1,2개월 동안은 조심해서 지켜보아야 한다.

原文2:北極圏の奥地で数百万年前の古代の「ミイラ化」した森林が発見された。

訳文:북극권 오지에서 수백만년 전의 고대삼림이 먀라상태로 발견되었다.

原文3:近年、環境汚染による自然破壊が深刻化している。

訳文:최근 환경 오염 때문에 자연 파괴가 심각해지고 있다.

原文4:彼のデビュー作はテレビアニメ化され、大ヒットした。

訳文:그의 데뷔작은 TV애니메이션으로 만들어져서 대박을 쳤다.

原文5:世界的にも地デジ化が急速に進められているが、高齢者を中心に多くの「地デジ難民」の発生を心配する声がある。

訳文:세계적으로 디지털 방송 전환이 급속히 추진되고 있는데 고령자를 중심으로한 디지털 방송 소외계층 만이 발생할 것을 우려하는 의견이 있다. 「地デジ」の「地」は不要。「放送」は必用。


名詞23-親離れ/子離れ

意味用法:(子立場からは독립하다, 장립하다. 立場からは 독립시키다, 자립시키다, 아이를 떠나 보내다.

原文1:毎日お母さんにべったりだった末っ子も、今年に入ってやっと親離れしたようです。

訳文:매일 엄마에게 찰싹 들러 붙어 있던 막내도 올해에 들어 자립심이 생긴 모양입니다.

原文2:いつまでも子離れできない親の依存心がわが子をダメにする。

訳文:언제까지고 아이를 떠나 보내지 못하는 부모의 의존심이 아이를 망친다.


名詞24-自分探c0077412_11142847.jpg

意味:자신의 스타일 찾기, 자아 찾기.

原文:最近日本では、若者の間で自分探しの旅が流行っている。

訳文:최근 일본 젊은이들 사이에서 자아찾기 여행이 유행이다.


名詞25-ダメだし

意味:수정 요구, 지적, 주의

原文:レポートの内容がまとまっていない、と教授にだめ出しを出された。

訳文:리포트 내용이 정리 되지 않다며 교수가 다시 제줄하라고 지적했다.


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# by nishinayuu | 2018-08-09 11:15 | 翻訳 | Trackback | Comments(1)


c0077412_09441000.jpgBookseller』(Mark Prayor, 2012

著者のデビュー作だという本書は、セーヌの河岸の露店で古書を売るブキニストの世界を舞台にしたサスペンス。主人公がセーヌ河を中心にパリのあちこちを歩き回るので、読んでいると一緒にパリを歩いているような気分になれる。ただしこの本を旅行案内書や参考書として使うのは止めたほうがいいかもしれない。というのも著者が前書きで次のように言っているからだ。

「私はパリをとても愛しているが、その歴史や地理にときおり勝手に大きな変更を加えることを余儀なくされた。私の身勝手な要求に合うように出来事を創作し、街を捏造した。あらゆる誤り、不当表示は、私のせい、私だけのせいである。」

主人公は元FBIのプロファイラーで現在はアメリカ大使館の外交保安部長であるヒューゴー・マーストン。別れた妻に未練があるヒューゴーは、妻へのプレゼントとして2冊の古書を馴染みのブキニスト、マックスから買う。その直後にヒューゴーは、マックスが屈強な男に拉致されて船で連れ去られるのを目撃する。すぐに警察に捜査を依頼するが、マックスが進んで船に乗ったという目撃証人が現れたとかで、事件性が否定されてしまう。そこで自ら捜索に乗り出したヒューゴーはマックスがナチ・ハンターだったという事実を突き止める。さらに、彼から購入した古書が極めて高価な稀覯本であることも判明する。やがてマックスが溺死体となってセーヌ河に浮かび、さらに二人の人間の死体がセーヌ河で見つかる。

何が彼らを死に追いやったのだろうか。そしてヒューゴーが手を打つ前に稀覯本は人手に渡ってしまったが、誰が何のために高価な本を慌てて購入したのだろうか。ヒューゴーは沈着かつ大胆に事件解決に向かって突き進む。

その他の主要登場人物は以下の通り。

*トム・グリーン(生真面目なヒューゴーとは性格が真逆の友人。元CIAの局員)

*エマ(ヒューゴーの秘書。非常に有能で、しかもユーモアセンス抜群)

*クラウディア(ジャーナリスト。ヒューゴーとは互いに引かれあっている)

*ジェラール・ド・ルション(伯爵で財産家。クラウディアの父親)

*ブルーノ・グラヴァ(パリ古書店組合の新会長)

2018.5.17読了)


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# by nishinayuu | 2018-08-04 09:48 | 読書ノート | Trackback | Comments(0)

読書と韓国語学習の備忘録です。


by nishinayuu