日本の孝行息子 その2

☆韓国語で書いた文を、あとで日本語に訳したものです。韓国語の原文はこちら

最近韓国では、親を扶養する義務が果たせない親不孝者が増えてきたのに伴って、息子や娘を相手に親が訴訟を起こす事例が多く見られるという。韓国社会の伝統的な美徳である親孝行が、社会経済的な条件の変化のせいで崩れてきているらしい。
日本では、息子や娘が小遣いをくれなくても、親はそれを困ったことだとは考えないようだし、ましてや子どもを訴えるなどということはありそうもない。むしろ私の周りには、いい大人の娘や息子に老いた親が小遣いを与える、という話が多い。たとえば、次のような親子がいる。
ある文学講座の講師(大学教授)に関する話だ。その先生の息子は大学院卒業後も就職をしないまま、学生生活だか研究生活だかよく知らないが、いわゆるモラトリアム生活をしているという。そして、もういい歳(30代後半)なので結婚はしていて、生活費に加えて夫婦ふたりの年金掛け金やら保険の費用やらが必要なのだが、その費用を父親である先生が出しているという。これだけならとやかく言う必要はないかもしれないが、さらにあきれてしまうことがある。先生のファンである会員の一人が先生に同情するあまり、毎月の謝礼金をもっとたくさん、お中元・お歳暮ももっと高価な物を差し上げましょうよ、と強硬な意見を出し始めた。どうして会員たちが先生の家庭の事情を心配しなくてはならないのか。全く納得できない話ではないか。
ところで、この先生の息子が親不孝者か否かを考えてみると、もしかしたら大変な孝行息子かもしれないと思うのだ。なぜかというと、息子に小遣いをやろうと思うからこそ先生は、働く意欲が減えることもなく活気のある生活が維持できているのかもしれないからだ。実は先生はご子息のことがご自慢のようであり、ご子息の将来を期待しているようでもある。老いた父親の働きがいである息子。そんな息子が親不孝者であるわけはないだろう。
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by nishinayuu | 2007-03-25 15:04 | 随想 | Trackback | Comments(0)

読書と韓国語学習の備忘録です。


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