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『説得』(ジェイン・オースティン著、大島一彦訳、キネマ旬報社)

『説得』(ジェイン・オースティン著、大島一彦訳、キネマ旬報社)_c0077412_16185963.jpg原題はPersuasion。オースティン最後の完成作品で、最も美しく繊細な作品とされている。
ヒロインのアン・エリオットは気立てのよさ、思慮深さ、知性、感受性、姿形の美しさに恵まれた理想的な女性である。物語はこのようなヒロインの視点から、整然とした筆致で丹念に描かれているので、猥雑さやどぎつさとは無縁である。読書会の課題図書(11月)の関連図書として、あまり期待もせずに読んでみたのだが、意外や意外、最後のクライマックスでは感動の涙が出てしまった。翻訳者によるとこのクライマックスの部分は「イギリス小説の中でも指折りの美しい愛の場面のひとつ」なのだそうだ。
アンの恋人であるウェントワース大佐を始め、海軍関係者が多く登場するのは、イギリスが「七つの海を制覇」していた時代の物語なればこそであろう。

☆画像はWordsworth Classicsのものです。
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by nishinayuu | 2006-12-04 10:07 | 読書ノート | Trackback | Comments(0)

読書と韓国語学習の備忘録です。


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