『ゲド戦記Ⅲ さいはての島へ』(ル・グウィン著、清水真砂子訳、岩波書店)
2026年 01月 22日
シリーズの第3巻目の本書は、シリーズの冒頭にある「ことばは沈黙に/光は闇に/生は死の中にこそあるものなれ」の「生は死の中にこそあるものなれ」に関わる物語である。ゲドは魔法使いの最高位である大賢人となって登場するが、もはや老人の域にある。そのゲドが世界の均衡を崩したものを求めて、当てのない旅に出るとき、道連れに選んだのはアレン少年だった。エンラッド公の子息であるこのアレンこそが、今回の物語の主人公で、ゲドに従いつつ、やがてゲドと共に歩み、ついにはゲドを導く役割を担うことになる。

