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『Excepting Mrs. Pentherby』(Munro, Doubleday & Company Inc.)

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『ミセス・ペンサビー以外は』

The Complete Works of SAKIの「The Toys of Peace」に収められている1編。


主人公のレジー・ブラトルが相続することになった「The Limes (石灰邸)」は、お金がないと維持できないのに、住みたいと思う人はいないようなやっかいな邸。そこでレジーは10月から3月の間、ここをカントリーハウス・パーティーに使おうと計画。本格的な狩猟ができるほどの金持ちではないが、ゴルフやブリッジ、ダンス、観劇などに関心のある若い男女を集めて、自主的に運営してもらうことにした。レジーは「人事を尽くして天命を待つ」という楽観的なタイプなのだ。

話を聞いたダグベリー少佐が「よさそうな計画だけれど、障害が一つある」と言う。少佐によると――女たちがもめる。男の中にももめるやつはいるかもしれないが、女たちは必ずもめる。女たちは不便さを耐え忍ぶことができ、犠牲的精神もあれば足りない物がある場合も英雄的に対処できる。が、「もめごとなし」にはやっていけない。それはフランス人がどんな所にいてもスープを作らずにはおかないのと同じくらい確実なことで、航海に出ても5週間もすれば女たちがナイフを振り回すような事件が半ダースは起きる――というのだ。「まさか。女性の参加者は8人しかいないし」というレジーに、少佐は「とにかく警告はしたからね」と言うのだった。

さて、石灰邸のカントリーハウス・パーティーが始まってみると、レジーの楽観的予想が当たって女性たちは仲良くやっていた。ただしミセス・ペンサビーだけは、女性たちの気に障る不愉快な言動のせいで5週間どころかわずか5日で女性たちみんなに嫌われてしまった。そして彼女が女性たち全員を敵に回したため、女性たちはかえって和やかになったのだった。

こうして初回のパーティを乗り切ったレジーは次回のメンバーを募集する。当然といえば当然だが、初回に参加した女性たちは応募してこなかった。ミセス・ペンサビー以外は。実は彼女はレジーが雇った「けんか屋」だった、という女性全般をおちょくったお話でした。〈ネタバレご容赦!〉


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Commented by マリーゴールド at 2020-03-22 22:39 x
どんな状態であれ、自由に使える屋敷を相続できるなんて素晴らしい!みんなの和を保つために憎まれ役が必要ということですか!
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by nishinayuu | 2020-03-22 09:30 | 読書ノート | Trackback | Comments(1)

読書と韓国語学習の備忘録です。


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