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『The Phantom Luncheon』(Munro, American Literature.com)

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『まぼろしの御馳走』(マンロウ)

本作はThe Complete Works of SAKIの「The Toys of Peace」に収められている1編。

ジェームズ卿が妻のレディ・ドゥラクマントンに「選挙でいつも力を貸してくれるスミスリー・ダブ一家が来ているから、明日リッツかどこかでランチを御馳走してあげてくれないか」と言う。レディ・ドゥラクマントンは、親しい間柄になる気はない、といったんは断るが、夫がなんとしてもランチを、と言うので仕方なく承知する。ただし、まともに付き合うつもりのないレディ・ドゥラクマントンは、自分とよく似ているミリー(姉か妹)が明日カールトンで食事の約束があると聞いて、奇策を思いつく。

翌日、レディ・ドゥラクマントンはいつもとはかなり違うお化粧をしてクラブに出かける。誰かに誘われるのを期待してうろついていたダブ家の3姉妹は、レディ・ドゥラクマントンのようだけれど、と思いながらも確信が持てずにためらっている。そんな3人にレディ・ドゥラクマントンが声を掛ける。「カールトンのランチってどうかしら?」

3姉妹がカールトンを褒めちぎると、レディ・ドゥラクマントンはすかさず「じゃあ、そこでランチをしましょうよ」と言い、連れ立ってカールトンへ。キャビアから始まる高級な料理を楽しむが、会話は弾まない。気を遣って政治の話を持ち出す3姉妹に、相手は一向に興味を示さないのだ。それどころか「あなた方に誘われてここに来たのは覚えているけど、自分が誰なのか思い出せない」と言いだすではないか。驚いた3姉妹が「誘ったのはあなた、レディ・ドゥラクマントンでしょうが」と言うと、「とんでもない、誘ったのはそちらですわ。それにたまたま見知っていますけれど、あの方がレディ・ドゥラクマントンよ」とちょうど入ってきたミリーを指し示す。

〈サキの短編にはひとをオチョクルのが生きがいのような女性がよく登場しますねえ。〉

2019.10.28読了)


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by nishinayuu | 2020-01-22 10:01 | 読書ノート | Trackback | Comments(0)

読書と韓国語学習の備忘録です。


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