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『カササギ殺人事件 上』(アンソニー・ホロヴィッツ、訳=山田 蘭、創元推理文庫)

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Magpie Murders』(AnthonyHorowitz, 2017

本書の帯に、2019年の年末ミステリーベストランキングで「このミステリーがすごい」「週刊文春ミステリーベスト10」「2019本格ミステリ・ベスト10」「ミステリが読みたい!」の全部を制覇したとある。「カササギ」が登場するタイトルも気に入って読み始めると、冒頭に「ロンドン、クラウチ・エンド」と題された前書き風の部分があり、続いて「名探偵アティカス・ピュントシリーズ カササギ殺人事件 アラン・コンウェイ」というタイトルが出てきて、そのあとに作者(アラン・コンウェイ)の経歴と既刊のアティカス・ピュントシリーズ8冊の紹介、さらに「本シリーズに寄せられた絶賛の声」と続く。なかなか本編が始まらないというなんともじれったい作りになっている。

さて本編が始まってみると、これがなかなか快調で、人物像はくっきりしているしストーリー展開もスピーディで、犯人推理の楽しみも味わえて気持ちよく読み進められる。と思いきや、なんと最後の最後が尻切れトンボ状態で終わっているのである。すぐにも下巻を読まなくては、と思わせる憎い作りになっているのだ。

主要登場人物

*アティカス・ピュント(名探偵)/*ジェイムズ・フレイザー(アティカスの助手兼個人秘書)/*サー・マグナス・パイ(准男爵)/*レディ・フランシス・パイ(マグナスの妻)/*フレディ・パイ(マグナスとフランシスの息子)/*クラリッサ・パイ(マグナスのふたごの妹)/*メアリ・エリザベス・ブラキストン(パイ邸の家政婦。最初に死体となって見つかった人物)/*マシュー・ブラキストン(メアリの元夫)/*ロブ・ブラキストン(メアリの長男)/*ネヴィル・ジェイ・ブレント(パイ邸の庭園管理人)/*ロビン・オズボーン(牧師)/*エミリア・レッドウィング(医師)/*アーサー・レッドウィング(エミリアの夫。画家)/*エドガー・レナード(エミリアの父)/*ジョイ・サンダーリング(ロブ・ブラキストンの婚約者。エミリアの診療所勤務)/*ジェフ・ウィーヴァー(墓掘り)/*ジョニー&フランシス・ホワイトヘッド(骨董屋夫婦)/*ジャック・ダートフォード(フランシスの愛人)

メアリの葬儀の場面に出てくるカササギの数え歌はマザー・グースの次の歌。

One for sorrow, two for joy, three for a girl, four for a boy, Five for silver, six for gold, Seven for a secret ne’er to be told.

2019.2.11読了)


Commented by マリーゴールド at 2019-06-04 23:04 x
作者の苗字が有名なピアニストと同じような?イギリスらしいらしい舞台装置ですね。
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by nishinayuu | 2019-05-31 09:50 | 読書ノート | Trackback | Comments(1)

読書と韓国語学習の備忘録です。


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