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クリスティナ・ロセッティ その2

☆クリスティナ・ロセッティの詩を韓国語に訳してみました。この詩を西条八十が訳して草川信が作曲したものが、あの、よく知られている「だれが風を見たでしょう」で始まる歌です。

原詩
Who has seen the wind? C.Rossetti

Who has seen the wind?
Neither I nor you:
But when the leaves hang trembling,
The wind is passing thro’.

Who has seen the wind?
Neither I nor you:
But when the trees bow down their heads,
The wind is passing by.


韓国語訳
바람

바람 모습을 누가 봤나?
너도 나도 본 일이 없네:
하지만 나무잎이 흔들릴 때,
바람은 지나가고 있네.

바람 모습을 누가 봤나?
너도 나도 본 일이 없네:
하지만 나무가 고갤 숙일 때,
바람은 지나가고 있네.

☆各行の音数を9 9 11 9 に揃えてみました。
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by nishinayuu | 2007-01-30 11:59 | 翻訳 | Trackback | Comments(0)

『魂萌え!』下(桐野夏生著、新潮文庫)

c0077412_1724354.jpg上巻を読んだときは未定だったが、読書会「かんあおい」の007年1月の課題図書に決定されたので、下巻は身を入れて(?)読んだ。
上巻では頼りなく、混乱状態だった主人公が、自分が夫にとってどんな妻だったか、自分はこれからどうしたらいいのかを、子供たちをはじめとする周りの人々と真剣にぶつかる日々のなかで理解していく。そして、雑誌編集に携わっている女性の思いがけない――読者には十分予想可能な――ふるまいにも動揺しない、頼もしい女性へと変身していく、という明るい結末になっている。人生の後半に入った人々へのエールであろう。
主人公をしっかり支えてくれる人、立派な人物などが登場しないところは現実的、真にひどい人、悪い人も登場しないところは理想的、楽天的な物語である。(2006.12.21記)
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by nishinayuu | 2007-01-29 09:59 | 読書ノート | Trackback | Comments(0)

『魂萌え!』上(桐野夏生著、新潮文庫)

c0077412_17231174.jpg読書会「かんあおい」2007年1月の課題図書候補。担当者が決めかねている段階で本が手に入ったので、とりあえず読んでみたところ、読みやすくてあっという間に読み終えてしまった。
夫の急死後に、59歳の妻を襲う孤独と疑い、迷い、憤り、奮起などなどのめまぐるしい日々が描かれている。半ばは他人事として、半ばは明日の我が身かも、と思いながら読み、どうせなら下巻も読みたいと思った。が、映画やテレビドラマまで見る必要はない、とも思った。(2006.12.20記)

☆上記の他人事は「ひとごと」と読んでくださるようお願いします。また、今回は関係ありませんが、一段落とあったら「いちだんらく」と読んでくださるよう、ついでにお願いしておきます。
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by nishinayuu | 2007-01-29 09:48 | 読書ノート | Trackback | Comments(0)

『審問』(辺見庸著、毎日新聞社)

c0077412_17222887.jpgタイトルは正確には『自分自身への審問』。脳出血で倒れて右半身不随になり、おまけに癌が見つかって手術を受け、という追い詰められた状況の中で、どんなことを考えてきたかを記したもの。
朝日新聞に連載されていたコラム『目の探索』の格調の高さに魅せられ、ときどきの発言には同世代の故かことごとく共感を覚えていたこの著者が、大病をしたことによって変わってしまったかもしれないと恐る恐る読んでみたのだが、読み終えてほっとしている。辺見庸は少しも衰えていなかった!(2006.12.9記)

☆「さらなる活躍を期待し、陰ながら応援している」と言いたいところですが、この本を買うこともせず、図書館で借りて読んだのでした。
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by nishinayuu | 2007-01-27 20:46 | 読書ノート | Trackback | Comments(0)

「さぼると、冥王星されちゃうぞ」

☆朝日新聞の記事(2007.1.10)を韓国語に訳してみました。

게으름을 피우면 명왕성 대접을 당하겠어 [워싱턴 우에다 토시히데]
[강격]의 뜻으로 발전. 미학회가[06년의 말]로 선택

“지나치게 일을 게을리하고 있으면 Pluto (명왕성) 대접을 당하겠어”------. 미방언학회는 전에는 혹성이었는데 작년 여름에 왜혹성이 된 Pluto를 [06년의 말] 로 뽑았다. 미국에서는 [Pluto]를 [강격시키다], 수동태인 [Plutoed]를 [강격을 당하다] 라는 새로운 뜻으로 사용하고 있다고 한다.
명왕성은 1930년의 발견 이래 태양계에서 9번째의 혹성으로 대접을 받아왔지만, 작년 8월에 열린 국제천문학연합(IAU) 총회에서 혹성에 대한 [신 정의] 가 결의된 결과 왜혹성이 됐다. 그후 [Pluto]는 [강격시키다] [가치를 줄이다]를 의미하는 동사로 사용되기 시작됐다.
그 학회 신어위원회위원장인 웨인 글라우카(Wayne Glauca) 교수 (미 조지아주립대)는 이번 채택결과에 대하여 “우주로부터의 지명이었다” 며 조크를 섞어서 설명했다.
학회는 1889년 창설. 회원은 언어학자, 사전편집자, 역사학자, 작가 등 북미대륙의 영어나 방언을 연구하는 사람들. 1990년부터 그 해를 상징하는 신어와 조어 중에서 [올해의 말]을 뽑고 있다.


原文
「あまり仕事をさぼっていると、プルート(冥王星)されちゃうぞ」――。米方言学会は、昨年夏に従来の惑星から矮惑星となった「プルート」を、「06年の言葉」に選んだ。米国では「プルート」が「降格させる」、受動態にした「プルートウド」が「降格させられる」という、新たな意味で使われているという。
冥王星は1930年の発見以来、太陽系の9番目の惑星とされていたが、昨年8月の国際天文学連合(IAU)総会で惑星の「新定義」が決議され、矮惑星となった。以後、「プルート」は「降格させる」「価値を減らす」という意味の動詞として使われ始めた。
同学会の新語委員会委員長のウェイン・グロウカ教授(米ジョージア州立大)は今回の選考結果について「宇宙からの指名だった」とジョークを交えてコメントした。
学会は1889年創設で、言語学者、辞書編集者、歴史学者、作家ら、北米大陸の英語や方言の研究者が会員。1990年から、その年を象徴する新語や造語の中から「今年の言葉」を選んでいる。
(注)原文では下線部が「プルーテッド」となっていますが、Pluto+edなので上記のようになおしました。
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by nishinayuu | 2007-01-25 17:29 | 翻訳 | Trackback | Comments(0)

『沼地のある森を抜けて』(梨木香歩著、新潮社)

c0077412_1721373.jpg一人暮らしの主人公(女性)が、死んだ叔母が残した曰くありげな「ぬか床」を引き継ぐことになる――というところから話は始まる。お弁当に入れたぬか漬けを会社の同僚に食べさせて喜ばれたり、身勝手なもう一人の叔母に腹を立てたり、と日常的なことが淡々と語られる一方で、「ぬか床」の非日常的な展開も同じく淡々と語られていく。『家守綺譚』と同工異曲の話か、と思っているととつぜん第3章に全く別の世界の物語が挿入されてきて???となる。接点のないように見えた2つの世界は章が進むにしたがって近付いていき、物語の展開はどんどんファンタジックになっていく。名付けて言えば、生物学的ファンタジーといった感じの作品である。(2006.12.9記)

☆私にとって3冊目の梨木香歩。はじめに読んだ『家守綺譚』がいちばん気に入っています。次によかったのは『村田エフェンディ滞土録』、というわけで、私にとってこの作品の順位は三番目。読み進むにつれて順位が下がっていっています。もし、梨木香歩との初めての出会いがこの作品だったら、他の作品は読まなかったかもしれません。
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by nishinayuu | 2007-01-23 09:58 | 読書ノート | Trackback | Comments(0)

『賢者の石』(コリン・ウイルソン著、中村保男訳、創元推理文庫)

c0077412_17205187.jpg『アウトサイダー』の著者として知られるコリン・ウイルソンによるSF小説。
主人公のハワード・ニューマンと友人のリトルウェイはともに優秀な学者で、人間の頭脳の働きと寿命とに相関関係があると見て、共同研究をすることになる。そして「ニューマン合金」を前頭葉に埋め込む手術を受けたふたりは、時間透視力を持つようになり、やがてほとんど意のままに価値体験に浸れるようになる。
大いなる空想物語であると同時に、人類のあるべき姿、人類の行くべき道を示す指南書でもある。(2006.12.6記)

☆博覧強記の著者なので、全編に科学や文学に関する情報・エピソードがびっしり詰め込まれています。定説と著者独自の説、真実と虚構とを見分けようという無駄な努力は最初から放棄して、楽しむことに徹しました。
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by nishinayuu | 2007-01-21 10:31 | 読書ノート | Trackback | Comments(0)

「一条院失せ給ひて後、上東門院、和歌を読みし語」 その2

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☆『今昔物語』巻二十四第四十一の再話です。韓国語訳はこちら


今は昔、一条院が亡くなったあと、まだ幼かった後一条院が、目にとまった撫子の花を何気なく摘んだのを見て、母親の上東門院が次のように詠んだという。

見るままに露ぞこぼるるおくれにし心もしらむなでしこの花
(露をこぼす撫子を見ると涙が落ちる。父親を亡くしたこともまだわからない愛しい子よ)

その歌を聞いた人々は皆泣いたそうだ。

また、一条院がまだ天皇でいらっしゃったとき、皇后が亡くなったが、後に御帳の紐に結びつけられた文が見つかった。天皇にお見せしてほしいという感じだったで、おつきの者がお見せすると、文には歌が三首書き付けてあった。

よもすがら契りしことを忘れずは恋ひむ涙の色ぞゆかしき
(夜どおし契ったことを忘れずに私を思って流している涙が慕わしい)
知る人もなき別れ路に今はとて心細くもいそぎたつかな
(知る人もいないあの世への路に今はもう行かねばならなず 不安ながらも急いで旅立つことよ)

天皇はその歌を見て限りなく悲しまれた。話を聞いた世の人々も、泣かない人はいなかったと語り伝えられているとか。
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by nishinayuu | 2007-01-20 11:34 | 再話 | Trackback | Comments(0)

「一条院失せ給ひて後、上東門院、和歌を読みし語」 その1

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☆『今昔物語』巻第二十四第四十一の再話です。日本語はこちら



一条院이 돌아가신 후上東門院이 와카를 지은 아야기

옛날 옛날에 一条院이 돌아가신 후 아직 어린 後一条院이 눈에 띈 패랑이꽃을 무심히 땄는데 그 것을 본 어머님 上東門院이 이렇게 지으셨다.

패랑이꽃이 이슬을 흘려서 눈물이 떨어지네 아버님을 잃은 것도 이해하지 않는 귀여운 아이요

그 와카를 듣고 모두가 울었단다.
또 一条院이 아직 천황의 자리에 계시던 시절에 천황비가 돌아가셨는데, 나중에 장막 끈에 묶인 편지가 발견됐다. 천황께 보여드리고 싶은 눈치였기 때문에 종자가 보여드려더니, 편지속에는 와카가 3개 씌여져 있었단다.

밤새도록 약속한 것을 잊지 않으니 나를 그리워하는 당신의 눈물빛이야말로 그리워하네

아는 사람이 하나도 없는 저 세상으로 이제는 가야하니 불안한 마음으로 서둘러 출발하네


천황은 그 와카를 보고 한없이 슬퍼하셨단다. 그 이야기를 들은 세상 사람들중에는 울지 않는 사람이 없었다고 전해지고 있단다.
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by nishinayuu | 2007-01-19 15:58 | 再話 | Trackback | Comments(0)

『ゲド戦記Ⅲ さいはての島へ』(ル・グウィン著、清水真砂子訳、岩波書店)

c0077412_17491497.jpgシリーズの冒頭にある「ことばは沈黙に/光は闇に/生は死の中にこそあるものなれ」の「生は死の中にこそあるものなれ」に関わる物語。
ゲドは魔法使いの最高位である大賢人となって登場するが、もはや老人の域にある。そのゲドが世界の均衡を崩したもの(者)を求めて、当てのない旅に出るとき、道連れに選んだのはアレン少年だった。エンラッド公の子息であるこのアレンこそが、今回の物語の主人公で、ゲドに従いつつ、やがてゲドと共に歩みついにはゲドを導く役割を担うことになる。(2006.11.27記)

☆物語には竜が用いる太古のことばが出てきますが、語例が少ないので体系がつかめません。ジョージ・オーウェルが『1984』で新英語を構築したように、あるいは井上ひさしが『吉里吉里人』で吉里吉里語を体系づけているように、ル・グインも「太古のことば」をきちんと作り上げているのではないかと思うのです。それがどんな言語なのか気になります。
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by nishinayuu | 2007-01-17 14:30 | 読書ノート | Trackback | Comments(2)