『オタバリの少年探偵たち』(セシル・デイ・ルイス著、瀬田貞二訳、岩波少年文庫)

c0077412_9535298.jpg1948年にイギリスで出版された子どものための小説。フランス映画「ぼくたちチンピラ」のストーリーを使わせてもらった、と作者の前書きにある。今はやりのノベライズと経緯は似ているが、この小説は完全にイギリスを舞台としたイギリスの子どもたちの話になっている。

優等生ではないけれど紳士的な少年たちが、ふたつのグループに分かれてルールに則って戦争ごっこをしている。が、そこに本当のワルの大人が絡まってきて、少年たちはとんでもない事件に巻き込まれていく。が、そこはイギリスの児童文学。少年たちは団結し、知恵を出し合って悪に立ち向かい、見事に解決するのである。めでたし、めでたし。

一言で言えば、古き良き時代の児童文学作品である。作者はオクスフォード大学の詩学教授で、名のある詩人であるから、原文はさぞきちんとした英文であろう。訳者は翻訳児童文学の世界の大御所とも言える人物であるから、訳文は完璧であろう。それに挿絵がまたかの有名なアーディゾーニ、とくれば名作でないはずはないのだけれど、敢えて読む必要もないような……。(2008.7.17記)

☆作者はS.D.ルイスです。『ナルニア』のC.S.ルイスと混同しないように。なーんて実は私が一瞬混同してしまったのでした。後者のルイスも前者のルイスと同じ頃にケンブリッジ大学の英文学教授をしているのですよね。しかも『ナルニア』の訳者も瀬田貞二ですし。ああ、ややこしい。それにしても『ナルニア』は少しも古くさい感じがしませんね。
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by nishinayuu | 2008-10-18 09:54 | 読書ノート | Trackback | Comments(0)
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