『レムラインさんの超能力』(ティルデ・ミヒェルス著、上田真而子訳、岩波少年文庫)

c0077412_1017329.jpg児童書なのに主人公は独りもののさえない中年男。その生真面目な帳簿係のレムラインさんに、次々と事件が起こる。はじめは交通事故がきっかけで、壁抜けの術という超能力の持ち主になったこと。次はある日ドアの前に赤ん坊が置かれていて、いきなり男の子の父親になってしまったこと。こんな具合に始まる、奇想天外でほのぼのとした物語で、レムラインさんの他に男の子たちが大勢出てくるけれど、女性はおばさんたちしか出てこないところも面白い。細かい線画で描かれたユーモラスな挿し絵がたくさん入っていて、レムラインさんと少年テオはかわいい顔をしているが、他の少年たちの顔は全然かわいくないところにリアリティがある。
作者は1920年生まれのドイツの作家で、多くの作品がテレビ化・映画化されていて、子どもたちに大人気だという。(2008.3.26記)
☆雑用に追われて図書館に行く時間がなかったので天袋を漁ってみたら、買った覚えも読んだ覚えもない(たぶんどこかから舞い込んだ)本が何冊か見つかりました。これはその中の一冊です。
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by nishinayuu | 2008-06-17 10:17 | 読書ノート | Trackback | Comments(0)
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