『The Shop on Blossom Street』(Debbie Macomber 著、 Mira)

c0077412_9594288.jpgタイトルから受ける印象通りの、温かくて優しい物語。「編み物教室」で出会った年齢も性格も立場もばらばらな四人の女性が、入れ替わり立ち替わり各章の主人公になって物語は進行していく。女性たちは皆それぞれの動機や事情から編み物にとりくむのであるが、それぞれ大きな悩みを抱えているせいで、四人ともにかなり情緒不安定である。そのためはじめのうちはいがみ合いや諍いもあったが、互いの事情がわかるにつれて互いを気遣うようになり、いつの間にか友情が育っていく……と、途中まではちょっと安易な感じで話が進んでいく。しかし、誰もがとんとん拍子にうまくいきそうになったところで、四人が四人とも絶望の淵に立たされ、そこから必死に這い上がる、という場面展開になっており、お気楽なだけのお話しにはなっていない。それでも全体としてどぎつさや悲惨さがないので、リラックスしたいときにお薦めの本、と言える。難を言えば、登場する男性がみんないい人過ぎることと、キャロルのかかえていた問題が、本人の努力や精神的な成長とは関係ナシに解決されてしまったこと。他の三人は物語の最初と最後では別人のように精神的な成長を遂げているのに。(2008.3.20記)
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by nishinayuu | 2008-06-10 09:59 | 読書ノート | Trackback | Comments(0)
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