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『The Alchemist』(Paulo Coelho著、 Harper Perennial)

c0077412_10333839.jpgブラジルの作家パウロ・コエーリョによる、詩的で絵画的で哲学的な物語。簡潔で平易な文で綴られた平明なストーリーの中に、心に響く文が一杯詰まった作品である。
スペインはアンダルシアの草原で羊飼いをしている少年サンチャゴはある日、ピラミッドの傍らに宝物が埋まっている、という夢を見る。羊飼いであることになんの不満もなく、むしろ誇りを持って暮らしていた少年は、しかしその夢が気になり、ジプシーの女占い師のことばに押されるように旅に出る。少年の旅をさまざまな人が見守り、導く。「王様」、ガラス工芸の親方、イギリス人、そしてアルケミスト……。こうした人々の語ることばに耳を傾けながら、少年は海を渡り、砂漠を越える旅を続ける。お金を奪われたり、一所で足止めされたり、捕らわれたり、といった苦難に出遭いながら。また、愛する女性との出会い、というすばらしい経験もしながら。ピラミッドに秘められた宝を探す少年の旅は、いつしか、心の奥に秘められた宝を探す旅となっていく。(2008.1.14記)
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by nishinayuu | 2008-04-10 10:37 | 読書ノート | Trackback | Comments(0)
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