『デルフィニア戦記10 憂愁の妃将軍』(茅田砂胡著、中央公論社)

c0077412_1753138.jpg金銀の鉱脈を有するタウがデルフィニアと結びつくのを阻もうと、パラストとタンガが同盟を結んで挙兵する。一方デルフィニア国内でも、山賊集団のタウが重用されることに不満を持つ貴族たちが国王に反旗を翻す。デルフィニアの国王ウォルを捕らえたパラスト国王の弟であるボーシェンクは、タウの鉱脈の在りかを聞き出そうとウォルを痛めつけるが、口を割らないウォルに業を煮やし、王の処刑を見せ物にして楽しむことを思いつく。円形闘技場をこしらえ、見物人を集め、デルフィニア王を飢えたライオンの餌食にしようというのだ。デルフィニア国内の不満分子であるグラハム卿と、訳あって表面上は卿に話を合わせているナシアスに、その見せ物の招待状が届く。ナシアスはいざとなったら王の身代わりにライオンに食われる覚悟で出向いていく。ナシアスと、同行したシェラの見守る中、拷問のせいで別人のようにやつれたウォルが闘技場に引き出されて……。
この巻は囚われのウォルの話が中心で、ウォルの守り神であるリイがなかなか登場しない。が、最後には必ずリイが現れてウォルを救い出すことがわかっている読者としては、リイがいったいどんな方法でウォルを救うか、作者がどんな手を考えているのか、ワクワクしながら読み進むことになる。(2007.11.24記)
[PR]
by nishinayuu | 2008-03-08 17:05 | 読書ノート | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : http://nishina.exblog.jp/tb/8401220
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
<< 『デルフィニア戦記11 妖雲の... 「国を染める黒服」   特派員... >>