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『謎のヴァイオリン』(クリスティアン・ミュラー著、瀧井恵子訳、新潮社)

c0077412_9294636.jpg一挺のヴァイオリンを巡って、シチリアの大富豪やマフィア、ヴァイオリン作りの職人、製作会社、楽器の鑑定家、ロシアの外交官などが絡まり合って繰り広げるミステリー小説。主人公はもと麻薬犯罪捜査官のベルナルディ。捜査中、操縦していたセスナ機に爆発物をしかけられて足に大けがをし、杖が離せない体になっている。退職後に身につけたヴァイオリン鑑定の知識と技術で世に認められ、あちこち旅をすることが多く、ミュンヘン郊外にある瀟洒な家でゆっくりする時間がなかなかとれないのが悩み、というなかなかかっこいい人物で、殺人事件とヴァイオリンの盗難事件の関係、そして怪しい贋作の由来を手際よくつきとめていく。ヴァイオリンの名器とその作者達、演奏家達のエピソードもふんだんに盛り込まれた、ヴァイオリンに関する蘊蓄の書でもある。(2007.12.25記)
☆訳者後書きに「ヴァイオリニスト・ソルトマンの名が、ピンカス・ズッカーマンのもじりであることは、クラシック・ファンならすぐにピーンとくるであろう」とあります。ドイツ語がわからない私は訳者の説明を読むまで気がつきませんでした。いちおうクラシック・ファンのつもりだったのですが。ドイツ語もわからないくせにクラシック・ファンだと思うのは大間違い、ということですね。
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by nishinayuu | 2008-03-03 09:29 | 読書ノート | Trackback | Comments(0)
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