「ほっ」と。キャンペーン

『我が国の文化における謎 1』(朱剛玄著、ハンギョレ出版)

c0077412_855470.jpg原題は『우리 문화의 수수께끼 1』(주강현著、 한겨레출판)
韓国固有の文化、特徴的な文化を取り上げて、その歴史や社会的意義を平明に解説した読み物。写真や図版がふんだんに載っているので、それらを眺めるだけでも楽しい。
「我が民族はなぜ白い衣服を身につけたか」「ブリジット・バルドーと黄狗の悲鳴」「トルハルバンはどこから来たか」「あの大道芸人たちはどこに行ったのか」「同姓同本、婚姻と不婚のなぞ」などなど、全部で16の謎が取り上げられているが、特に印象に残ったのは「トンテジ」の話。トンは糞、テジは豚という意味で、便所の下に飼われていて人間の落とした排泄物を唯一の栄養源とする豚のことである。想像しただけで吐いてしまいそうになるが、著者は、人間の排泄物が豚の食料となり、豚の排泄物が穀物や野菜の肥料となり、穀物や野菜が人間の食料となる、というのは無駄のないきわめて合理的な循環だという。排泄物には吸収されなかった栄養分がふんだんに残っていて、豚にとっては必要充分な食料なのだそうだ。しかもこの食料で育った豚の肉はきわめて美味なのだそうだが、それはともかく、このような豚の飼い方は韓国だけのものではなく、沖縄やアジアの各地に広く見られたし、今でも見られるということで、ここまで読んでくると「トンテジ」と聞いて吐き気を催すのは間違いかもしれないと気づかされる。ほかにもいろいろ考えさせられるところの多い本だった。(2007.12.4記)
[PR]
by nishinayuu | 2008-02-12 08:55 | 読書ノート | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : http://nishina.exblog.jp/tb/8213897
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
<< 「老眼」 高齢化社会に合わない... 『あなたが最後に父親と会ったの... >>