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「筑前守源道済が侍の妻、最後に和歌を読みて死にし語」その2

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☆『今昔物語』巻二十四第五十の再話とその韓国語訳です。その1はこちら


男がうち捨てておいた手紙を、男の同僚が何気なく手にとって読んでみると、次のように書いてあった。

問へかしないくよもあらじ露の身をしばしもことのはにやかかると
(おいでくださいな。もういくらも命のないわたしですが、あなたのお言葉が聞ければほんの少しは生き延びられるかも知れませんので)

情のある同僚の男は女がかわいそうでたまらなくなって、その手紙を守に見せたのだよ。手紙を読んだ守が男を呼びつけて、どういうことだ、と問いただすと、男はしかたなく何もかも話したのさ。
守は女のところに人を遣わしたけれども、女はすでに息を引き取っていた。哀れに思った守は、夫を呼びつけて言った。
「おまえは実に不人情な人非人だな。今までおまえをかわいがって使ってきたことが悔しくてたまらぬわい。もうおまえなどはこの目で見るのもごめんだ。」
守は男にまかせていた仕事も住む場所も取り上げて、筑前の国から追い出してしまった。男はそれまで一緒に暮らしていた女も失って、なんの蓄えも持たない惨めな姿で京に戻っていったそうだ。身から出た錆だね。女の遺体は守が人びとを遣わして手厚く葬ってやった。守は慈悲深くて和歌も詠む人なので、このように人情もあったのだと語り伝えられている。


남자가 놓아 둔 그 편지를 남자의 동료가 무심코 손에 들어 읽어보니, 이렇게 쓰여 있었어.

찾아오세요 당신의 소리 들으면 한참동안 이승에서 살아가는 힘이 될 것이니

인정이 많은 동료는 여자에 대한 동정이 넘쳐서, 그 편지를 장관에게 보였주었단다. 편지를 읽은 장관이 남자를 불러들이며, 어떤 일이냐고 물었더니, 남자는 할 수 없이 다 이야기 했지.
장관은 사람으로 하여금 여자를 찾게 했지만, 여자는 이미 숨이 끓어지고 있었단다. 불쌍히 여긴 장관은 남편을 불러들여 말했다.
“너는 정말 몰인정한 놈이구나. 그 동안 너를 착하게 여겨 부려 온 게 한 없이 억울하네. 이제 네 모습이 내 눈에 보이는 일이 어찌 있겠는가.”
장관은 그 남자에 맡기던 일도 거처도 빼앗고, 치쿠젠지방에서 쫓아내 버렸단다. 남자는 그 동안 같이 살던 여자도 잃고, 아무 저축도 없이 비참한 꼴로 쿄토로 돌아갔다고 한다. 스스로 초래한 나뿐 결과였어. 여자의 시신은 장관이 사람들을 시켜 정중히 장사지내게 했단다. 장관은 자비심이 강하고 와카를 잘 짓는 사람이니, 이러한 인정도 있었다고 전해지고 있단다.
Commented by 片島諒 at 2019-03-24 05:48 x
初めまして。

この歌は後拾遺和歌集にも載っていて、後拾遺和歌集の左注では筑前守の名が藤原経衡になっていますね。
源道済も藤原経衡も共に筑前守を務めた経歴があり、歌人でもあった人ですが。
Commented by nishinayuu at 2019-03-24 09:53
> 片島諒さん
コメントありがとうございました。この記事の底本(佐藤謙三校注の『今昔物語』)にも『後拾遺集』についての言及がありますが、あくまでも『今昔物語』の翻訳ですので、深く追求しませんでした。経衛の姓は藤原だったのですね。またなにかお気づきのことがありましたら教えて下さい。
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by nishinayuu | 2008-01-17 10:00 | 再話 | Trackback | Comments(2)

読書と韓国語学習の備忘録です。


by nishinayuu