「ほっ」と。キャンペーン

『手紙』(東野圭吾著、文藝春秋)

c0077412_1120422.jpg読書会「かんあおい」2007年11月の課題図書。
弟を大学に進学させるお金が工面できず、せっぱ詰まって強盗殺人を犯してしまった兄。兄が殺人者となったために、進学するどころか生活していくことさえ難しくなってしまった弟。兄は罪を悔い、弟が強く生きることを願い、弟との絆を支えに刑務者から手紙を書き続ける。しかし弟は次第に兄の手紙が疎ましくなる。就職が希望通りに行かないのも、デビューまでこぎ着けたバンド活動がだめになったのも、愛する女性との仲がこわれたのも、すべて殺人罪で服役中の兄の存在のせいだったからだ。やがて弟は自分を見守り、支え続けてくれていた女性と結婚して家庭を持つが、やっと手に入れたと思った平穏な生活が、またまた兄の存在によって脅かされる。ここにいたって弟は兄に絶縁状を突きつける。妻と子と、自分自身を守るために。
……と、ここまでは救いのない展開なのだが、物語はこのままでは終わらない。「感動を呼んだ不朽の名作」(文庫版の惹句)として映画化もされている。(2007.10.26記)
[PR]
by nishinayuu | 2008-01-12 11:20 | 読書ノート | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : http://nishina.exblog.jp/tb/7967068
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
<< 『光とゼラチンのライプチッヒ』... 「筑前守源道済が侍の妻、最後に... >>