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『序の舞 上』(宮尾登美子著、朝日新聞社)

c0077412_1432284.jpg昭和56年5月11日から昭和57年8月30日まで朝日新聞夕刊に連載された作品で、美人画を描いた日本画家・上村松園の生涯を描いたもの。
「奈良物町」「画塾」「蛍の宿」「落椿」の四つの章に分かれており、「奈良物町」では母・勢以の子ども時代から説き起こし、志満と津也というふたりの娘を女手ひとつで育てる姿が、明治時代の京都の様子、人々の暮らしや考え方などとともに語られる。
「画塾」では主人公の津也が絵の道に入るまでと、最初の師・松渓との出会いが語られ、「蛍の宿」ではその松渓の子を宿したいきさつと、人に隠れて出産し、産んだ子を里子に出すという苦渋の日々、「落椿」では再び絵の世界に身を投じた津也の茨の道が物語られ、男性中心の社会構造の縮図のような、当時の画壇の様子をうかがい知ることができる。
この作品は1984年に映画化されており、津也を名取裕子、松渓を佐藤慶が演じている。(2007.9.20記)

☆この作品が好きで50回以上読んだ(!)という若い知人は「名取裕子は違う」と言っていました。私はテレビで放映されたときに映画をちらっと見たのですが、今回本を読んでみて、名取裕子は津也のひたむきさを見事に演じていたと思いました。ついでに言えば佐藤慶の演じた松渓も、本から受けた印象とぴったり重なりました。
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by nishinayuu | 2007-11-26 10:41 | 読書ノート | Trackback | Comments(0)
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