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『鷹姫さま』(諸田玲子著、新潮社)

c0077412_9145359.jpg『お鳥見女房』シリーズの第3弾。鷹姫とは前作に出てきた、わがままで気の強い姫様のことで、老中・水野越前守の鷹匠の娘である。男たちに紛れて鷹狩りに加わっていて、珠世の長男でお鳥見役見習いの久太郎を見初めたため、親である鷹匠から久太郎に縁組みの申し入れが来る。身分違いの、久太郎にとっては出世が保証される縁組みである。しかし久太郎は、父を沼津藩に差し向け、父はもちろん自分たち一家を苦しめた、老中・水野に目をかけられることを潔しとせず、娘の顔も見ずにこの話を断る。顔を見てから断れば娘を傷つけると考えたからである。さて、縁談を断った久太郎ではあるが、それまでは何とも思っていなかった娘のことが気になり出す。
この巻は久太郎をはじめ、子ども世代の恋のエピソードがいっぱい。父の行方不明事件もあって婚期の遅れていた次女の幸恵が、相思相愛の隼人のもとに嫁ぐところで物語は締めくくられる。(2007.8.4記)

☆珠世・伴之助夫婦の矢島家に長らく居候していた源太夫一家ですが、源太夫の仕官がかなって稲垣摂津守の屋敷内に居を移します。『蛍の行方』の☆印以下に記した古地図『江戸郊外』の「雑司ヶ谷音羽絵図」には、矢島家のある辺りから下雑司ヶ谷通りを下っていった右側に、この稲垣摂津守の屋敷もちゃんと載っています
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by nishinayuu | 2007-10-09 09:14 | 読書ノート | Trackback | Comments(0)
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