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『蛍の行方』(諸田玲子著、新潮社)

c0077412_8495638.jpg『お鳥見女房』シリーズの第2弾。40歳で5歳の孫がいるという設定の主人公の珠世。その相変わらずの若々しさが、カバー絵からもわかる。黄色地の着物に赤い帯という色彩感覚はあまり頂けないが。
前作で行方不明になっていた主の伴之助が、迎えに行った源太夫、久太郎、多津とともに危険な逃避行の末にやっと家に戻る、というのがこの巻の本筋の部分。その本筋を中心にして、主の帰りを待ちわびる珠世たち矢島家の人々の暮らしと、それぞれの思いが、菊作り、たこ揚げ、雛飾りなどなど、四季の移ろいとともに綴られている。表題にある「蛍の行方」は、珠世の幼なじみの男が「わがままな姫様」のために蛍探しをしていて、珠世と20数年ぶりに出会う、というエピソード。(2007.7.31記)

☆講談社「日本の古地図」シリーズの第3巻「江戸の郊外」というのがたまたま手元にあったので、それを見ながら読みました。著者によると「お鳥見屋敷」の場所は記録にはないそうで、この地図にも出ていませんが、「お鷹屋敷」や百姓町、畑など、鬼子母神周辺の様子が細かく描かれているので、この地図を傍らに置いて読むといっそう興味深く読めます。
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by nishinayuu | 2007-10-05 08:50 | 読書ノート | Trackback | Comments(0)
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