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『いいなづけ 中』(A.マンゾーニ著、平川祐弘訳、河出書房)

c0077412_1141946.jpgミラーノに入ったレンツォが、パンを求める民衆暴動に巻き込まれるところで上巻は終わっていた。さて、そのレンツォは……
暴動に共感したレンツォは参加者に向かって演説をぶったことから、警察に追われる身となり、人目に脅えながら隣国(ヴェネチア共和国領)のベルガモへと逃亡する。そして前々からいっしょに働こうと誘ってくれていた従兄弟のもとで働くことになる。しかしお尋ね者となったレンツォは、故郷にもルチーアにも連絡をとることができない。一方ルチーアは、領主ロドリーゴの悪巧みによって修道院から連れ出され、ロドリーゴの親分格で、だれもが恐れる大悪党インノミナートの城に幽閉されてしまう。ここで、世間をあっと驚かせる出来事が起こって、ロドリーゴの計画は失敗に終わり、ルチーアは解放されるのであるが、ルチーアは幽閉されていた間に大変な「願」をかけていた。(2007.6.24記)

☆物語の主人公はレンツォとルチーアですが、このふたりに劣らず、あるいはこのふたり以上に重要な人物が何人もいて、それぞれの人物像、経歴が詳しく語られているのも、この物語の魅力のひとつです。上巻ではふたりのよき理解者であったクリストーフォロ神父と、ルチーアをかくまった修道院の実力者ジェルトルーデ、この中巻ではインノミナート(名前が明かされていない男の意)と呼ばれる大悪党と、神の意を体現した枢機卿ボルロメーオに、それぞれ章が割かれています。
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by nishinayuu | 2007-08-28 14:18 | 読書ノート | Trackback | Comments(0)
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