『宙の家』(大島真寿美著、集英社)

c0077412_15345014.jpgまたまた大島真寿美。登場人物がちょっととげとげしく、ぎすぎすしているところが、これまで読んできたこの著者の作品とは異質な感じ。それでも、主人公が眠ってばかりいる女子高校生で、眠りがとても重要な要素になっているところは他の作品と共通している。また、全体に宙に浮かんでいるようなふわふわ感があるのも同じで、このふわふわ感の魅力にとりつかれてしまうと、大島真寿美から足が洗えなく?なる。
登場人物のひとり、冷房をがんがんかけた寒い部屋に閉じこもり、ビデオを見続けている青年は、『チョコリエッタ』の正岡正宗の「その後」、と考えることができる。正岡正宗にはここで再会できるわけだが、今度は家を出たこの青年、波貴のその後が気にかかる。(2007.5.12記)

☆気になる言葉を発見しました。P.89の「おぶられた」、p.91の「おぶるんだもん」です。後者は小学生の男の子の言葉なので、まあいいのですが、前者は地の文なのでちょっと引っかかりました。当分はカクレ大島ファンのままでいることにします。
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by nishinayuu | 2007-06-18 10:31 | 読書ノート | Trackback | Comments(0)
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