『しゃばけ』(畠中恵著、新潮文庫)
2007年 04月 10日
主人公は江戸有数の廻船問屋の一人息子・一太郎で、虚弱体質の17歳。いちおう薬種店の主ということになっているが、実際に店をとりしきっているのは番頭と仁吉。この仁吉と、廻船問屋をとりしきっている佐助は、一太郎が5歳の時に祖父が連れてきた一太郎の世話係であるが、実は人間ではなく妖(あやかし)である。一太郎の周りにはふたりの他にも大小強弱様々な妖がいて、一太郎は彼らを話し相手、遊び相手にして暮らしている。他の人間には見えない妖たちが、なぜ一太郎には見えるのか、見えるだけではなく、なぜ仲良くやっていけるのか、が物語のなかで徐々に明かされていく。(2007.3.16記)
☆江戸ものは雰囲気が苦手で、ほとんど読まないのですが、身近にいる若い女性が強力に勧めるので、読んでみました。推理ものも妖も嫌いではないので、まあ面白く読めましたし、続きも読みたくなりました。肩のこらない、とにかく読みやすい本です。