『The Railway Children』(E.Nesbit著)

c0077412_17303841.jpgロバータ(物語の始まりの時点では11歳)、ピーター、フィリスの三人は両親とともにロンドンで幸せに暮らしていたが、ある日、家にやってきた見知らぬ男たちと出かけていった父親は、それきり家に戻ってこなかった。間もなく母と三人の子供たちは田舎に引っ越し、「三本煙突」という家で暮らし始める。それまでは子供たちのために詩を書いたり物語を聞かせてくれていた母だったが、今は生活のための原稿書きで忙しい。遊ぶものも、遊び相手もいない子供たちが引きつけられたのは、近くを走る鉄道だった。
ある日、父がいるはずのロンドンへ向かう上り列車に、父の無事を祈って手を振った三人に、列車の中から一人の老紳士が手を振り返してくれる。そして物語の終番で三人が列車に向かって手を振ったときは、列車中の人たちがいっせいに手を振り返してくれるのである。ハッピーエンディングの心温まる内容で、「児童文学はかくあるべし」といいたい作品であると同時に、母親の心情をはじめとして、大人たちが実によく描けているので、大人が読んでも楽しめる、すばらしい作品である。(2007.1.23記)

☆この本はグーテンベルク・プロジェクトからダウンロードして読みました。上の画像はChronicle Books(2005.7.15)の表紙です。
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by nishinayuu | 2007-02-19 16:52 | 読書ノート | Trackback | Comments(0)
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