『ゲド戦記Ⅲ さいはての島へ』(ル・グウィン著、清水真砂子訳、岩波書店)

c0077412_17491497.jpgシリーズの冒頭にある「ことばは沈黙に/光は闇に/生は死の中にこそあるものなれ」の「生は死の中にこそあるものなれ」に関わる物語。
ゲドは魔法使いの最高位である大賢人となって登場するが、もはや老人の域にある。そのゲドが世界の均衡を崩したもの(者)を求めて、当てのない旅に出るとき、道連れに選んだのはアレン少年だった。エンラッド公の子息であるこのアレンこそが、今回の物語の主人公で、ゲドに従いつつ、やがてゲドと共に歩みついにはゲドを導く役割を担うことになる。(2006.11.27記)

☆物語には竜が用いる太古のことばが出てきますが、語例が少ないので体系がつかめません。ジョージ・オーウェルが『1984』で新英語を構築したように、あるいは井上ひさしが『吉里吉里人』で吉里吉里語を体系づけているように、ル・グインも「太古のことば」をきちんと作り上げているのではないかと思うのです。それがどんな言語なのか気になります。
[PR]
by nishinayuu | 2007-01-17 14:30 | 読書ノート | Trackback | Comments(2)
トラックバックURL : http://nishina.exblog.jp/tb/5317638
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
Commented by チャーリー432 at 2007-04-20 12:32 x
はじめまして

3巻目では、ゲドに敬意のまなざしを向けるアレンに魅かれました。

太古のことばについて、私の理解不足なのですが、少し分かりませんでした。もう一度機会があったら読み直してみたいと思います。
Commented by nishinayuu at 2007-04-21 11:41
はじめまして。ブログ、拝見しました。全体の作りが凝っていて、、盛りだくさんで、とても読みでがありますね。書評も、音楽評も丁寧で参考になりました。『ゲド戦記』は私も4巻目からは原文で、と思っているのですが、いつになることやら。
<< 「一条院失せ給ひて後、上東門院... 『ゲド戦記Ⅱ こわれた腕輪』(... >>