『ゲド戦記Ⅱ こわれた腕輪』(ル・グウィン著、清水真砂子訳、岩波書店)

c0077412_17482286.jpg原題はThe Tombs of Atuan (アチュアンの墓所)。
舞台はカルカド帝国のアチュアン。ここには名なき者たちの支配する暗黒の世界があり、そこに使える巫女アルハが死ぬと、その時刻に生まれた女の子が次代のアルハとなる、という掟がある。この掟によってアルハに選ばれた少女は、闇に親しみ、闇の世界の巫女であることを誇りに生きてきた。ところが彼女が抱いていた闇の世界への親しみと巫女としての誇りは、少しずつ揺らぎはじめ、ゲドの出現によって決定的に崩されていく。少女の安息の場であった、墓所の下に広がる暗黒の大迷路は、少女を呑み込み、滅ぼそうとする恐ろしい世界に変じる。
ゲドがアルハをテナーと呼び、アルハが自分のほんとうの名前がテナーだということを思い出す場面が特に印象的。(2006.11.16記)
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by nishinayuu | 2007-01-15 12:26 | 読書ノート | Trackback | Comments(0)
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