『原罪 上・下』(P.D.James著、青木久恵訳、早川書房)

原題はOriginal Sin,Faber and Faber (1994)。
アダム・ダルグリッシュものの第9作。ただし、当のダルグリッシュよりダニエル・アーロン警部の人物像の方が鮮明に描かれており、終章において彼が犯人に対して取った行動、その心理が印象的である。舞台はテムズ川の畔にある名門出版社。過去にも死亡事件があったこの社屋で、今回は次々に怪死事件が発生。捜査陣に事情を聞かれる社の主要人物たちは、いずれもアリバイを工作したり嘘をついたり、と疑わしい人物ばかり。つまり、誰もが何らかの罪の意識を抱いているのであり、犯人、被害者、周りの人々のすべてが原罪を抱えている、というのがこの作品のテーマである。
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by nishinayuu | 2006-11-08 15:21 | 読書ノート | Trackback | Comments(0)
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