『黒い塔』(P.D.ジェイムズ著、小泉喜美子訳、早川書房)

舞台はイギリスはドーセットの海岸にある身体障害者用療養所。そこの付属施設で暮らす古い知り合いの神父から、相談したいことがある、という手紙を受け取ったダルグリッシュ警視がそこを訪れてみると、神父は直前に死亡しており、ほかにも一人、神父と前後して変死している。その後も変死や、忌まわしい歴史を持つ黒い塔での火事騒ぎがあったりする中で、入寮者たちのルルドへの巡礼計画はいつも通り進められていく。
ダルグリッシュはホームズのような何でもお見通しの名探偵ではなく、すらすらと問題を解決するどころか、問題点もなかなかつかめずにいる。そこがダルグリッシュの魅力でもあるのだということが、シリーズの何冊かを読んでやっとわかってきた。この本は訳がこなれていて読みやすい。
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by nishinayuu | 2006-10-27 23:23 | 読書ノート | Trackback | Comments(0)
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