「ほっ」と。キャンペーン

『水に眠る』(北村薫著、文藝春秋社)

c0077412_2241462.jpg短編集。「矢が三つ」「弟」「ものがたり」がよかった。様々な文体を使い分ける達者な作者である。友人?の作家たちが1編ずつ担当している巻末の「贅沢な解説」が面白くもあり難しくもあり……。

☆この作者の作品で、最初に読んだのは『スキップ』。続いて『リセット』と『冬のオペラ』も読みました。
『スキップ』は、青春時代をすっかりスキップさせられてしまった主人公が、嘆き、戸惑いながらも、その理不尽な運命に立ち向かい、次第に受け入れていくという、成人女性の「成長物語」。
『リセット』はSFファンタジーとしてよくありそうな話ですが、それでも、ほんとうにこんな事があったらいいな、と思わせる作品。この作者らしく、ディテール描写が念入りで、その点も楽しめます。
『冬のオペラ』は推理ものですが、トリックはあまり納得できませんでした。もしかしたら作者は「椿姫」に関する知識を生かすためだけにこの作品を書いたのでは、と勘ぐってしまいました。
[PR]
by nishinayuu | 2006-08-02 22:31 | 読書ノート | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : http://nishina.exblog.jp/tb/4266520
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
<< 『優しいサヨクのための喜遊曲』... 本当はあり得ないHAL >>