『보건교사 안은영』(정세랑,민음사)

c0077412_09014011.jpg

『保健教師アン・ウニョン、チョン・セラン2015

本書は「現代の若い作家09」シリーズの一つで、10の章からなる長編小説である。舞台は私立のM高校。各章の主要登場人物と「事件」は以下の通り。とにかく変な事件が起こる学校なのである。


①「愛してるよ、ジェリー・フィッシュ」――男子学生チョ・スンゴンの女子学生ジェリー・フィッシュ(クラゲちゃん)への切ない恋。

②土曜日のデイトメート――物語の主人公二人(アン・ウニョンとホン・インピョ)が登場。保健教師アン・ウニョンは数年前に滑り台から落ちて死んだジョンヒョンと今も交流している。ホン・インピョは漢文教師でM高創設者の孫。

③ロッキーと混乱――パク・ミヌ(混乱)とク・ジヒョン(ロッキー)の二人組が引き起こす騒動。

④ネイティヴ教師のマッケンジー――カリフォルニア育ちの韓国人マッケンジーはウニョンにはどこか気に触る人物だったが、実は悪質な特殊能力者だった。彼に片思いをしたユジョンの運命やいかに。

⑤アヒル先生――ある日学校の池に家鴨の子が現れて、生物教師ハン・アルムの奮戦の日々が始まる。

⑥レイディバグ・レイディ――タレント活動をしている生徒レディ(レイディではない)の家に鬼神が出るというので、ウニョンが23日の出張調査に出かける。因みにレイディバグ(テントウムシ)・レイディはビジュアルパンクバンド第1世代の父親が出したアルバムのタイトル。

⑦街灯の下のキム・ガンソン――ウニョンの前に現れた中学時代の同級生ガンソンには影がなかった。死後1週間だった。しばらくウニョンと過ごしたあと、やっと消えることができそうだ、と言ってガンソンが消えたとき、ウニョンは久しぶりに泣いた。(この章がいちばん気に入りました。)

⑧転校生オム――ペク・ヘミンは古典的な丸顔美人。実は河北慰禮城(5世紀)時代の生まれで、これまで50回近く生まれ変わっている。世のため人のためにオム(疥癬ダニ)を食べ続け、寿命はいつも20年ほど。もっと生きたいというヘミンにウニョンとインピョが手をさしのべる。

⑨穏健な教師パク・デフン――歴史教科書の選択で校長と対立し、教室に生徒ではなく死人たちが坐っているという悪夢を見るようになった。ウニョンとインピョのアドヴァイスによって悪夢からもそりの合わない校長からも解放されたデフンは、「穏健な教師」を脱していく。

⑩突風の中で二人は抱き合っていたよね――母親にせっつかれてお見合いしたインピョは相手のシン・ジヨンが気に入ってしまう。花模様が大好きなウニョンとは全く違うタイプの女性だった。それから昇龍現象などのアニメ風な展開を経て、結局インピョはある日、花模様のカーテンが揺れる部屋で花模様の布団にくるまっている自分を見いだすことになるのだった。

韓国語に関するメモ――「時間をつぶす」に当たる表現

*3학년 무리가 우유갑을 차며 시간을 죽이고 있었다.

*유령이 시간을 보내기에 보건실 만큼 좋은 데도 없어서……

2017.9.11読了)


[PR]
by nishinayuu | 2017-11-12 09:06 | 読書ノート | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : http://nishina.exblog.jp/tb/28239870
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
<< 『ギリシア人男性、ギリシア人女... 翻訳練習 課題2 >>