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『나는 죽지 않겠다』(공선옥, 창비)


c0077412_2029921.jpg『わたし、死ぬのやめた』(孔善玉、創作と批評社)
本書は1963年にうまれ、1991年に文壇にデビューした作家による短編集で、次の6作品が収録されている。
『わたし,死ぬのやめた』『一家』『ラーメン最高』『負けない鳳仙花』『こんな母の娘』『麦畑のキツネ』

これらの作品の主人公もしくは語り手は大人になる一歩手前の少年少女たちである。多くは貧しく、様々な問題を抱えた家庭の子供たちである。そんな彼らが自分の言葉で語り、自分自身で問題解決の道を探っていく。したがってジャンルとしては青少年小説ということになるが、作者は、青少年小説を書こうと思って書いているわけではない、という。ただし次のようにも言っている。人は年を重ねるにつれて感性が衰え、何事に関しても青少年期のようには大きく心を動かされることがなくなってしまう。だから大人になってからの人生が味気ないものにならないように、この本を読む青少年たちには今のうちにたくさんの感性を備蓄しておいて欲しい、と。さらに作者は、厳しい状況の真っただ中にある主人公たちに「健闘を祈っている」、という言葉を投げかけている。

ところで、主人公をはじめとする登場人物の多くが見事に「自分たちの言葉」でしゃべってくれているので、韓国語学習者には勉強にもなるが、苦しくもある。ただ、構成も文章もしっかりしているので、内容理解に大きな支障はない。最後に各作品の好き嫌いを言えば、最初の作品は△、二、三、四番目の作品は○、最後の二つは二重丸だった。(2015.12. 9読了)
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by nishinayuu | 2016-03-10 20:29 | 読書ノート | Trackback | Comments(0)
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