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『나의 문화유산 답사기-일본편3』(유홍준, 창비)


c0077412_13363735.jpg『私の文化遺産踏査記-日本編3』(兪弘濬、創批)
本書は韓国編5巻、北韓編2巻、日本編2巻、と書き継いできた美術史学者ユ・ホンジュン氏による日本編の第3巻である。日本編1で九州、日本編2で飛鳥・奈良を踏査・紹介した著者は、京都に関しては「京都の歴史」と「京都の名所」の二つに分けて紹介している。すなわち日本編3の本書は「京都の歴史」の踏査記である。

本書の構成は第1部と第2部が平安時代、第3部が鎌倉時代に当てられているが、踏査のコースとしては次の五つにまとめられている。
①京都が日本の首都として浮上する前の遺跡を巡礼するコース――広隆寺、太秦、大堰川、松尾神社、京都の三大祭り、加茂神社、八坂神社、法観寺五重塔、伏見稲荷神社、高麗寺址など
②平安時代の開幕と二大仏教の歴史的系譜をたどるコース――東寺、空海と最澄、高麗写経、弘法大師と弘法さん、いろは歌、延暦寺、僧兵、根本中堂、宮沢賢治の碑、張保皐記念塔など
③日本の国風文化を訪ねるコース――宇治平等院、藤原道長、鳳凰堂、韓中日の文化全盛期、梵鐘、源氏物語博物館、ウトロ村など
④東山地区の観光名所コース――清水寺、三年坂の商店街、祇園、六波羅蜜寺、空也、慶派の彫刻、三十三間堂、知恩院、建仁寺など
⑤鎌倉時代に創建された諸寺刹を踏査するコース――東福寺、新安海底遺物、高山寺、元暁大師と義湘大師の肖像、仁和寺など

本書を読むと古代の韓半島と日本列島が様々な形で交わりをもち、混然一体とした関係にあったことがわかる。広隆寺や太秦は新羅系の秦氏と深い関わりがあり、八坂神社や法観寺五重塔は高句麗系の渡来人が建てたものであり、清水寺は百済系の坂上田村麻呂が建てたものであること、また京都の随所に韓半島との交流を示す遺跡があることに注目すれば、一般の観光案内書ではわからない新しい京都が浮かび上がってくる。(2015.9.24読了)
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by nishinayuu | 2016-01-06 13:37 | 読書ノート | Trackback(1) | Comments(2)
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Tracked from dezire_photo.. at 2016-01-17 12:13
タイトル : 浮世絵の誕生・浮世絵の歴史と肉筆浮世絵の魅力
肉筆浮世絵-美の競艶Nikuhitsuga of Japanese painting in the ukiyo-e artstyle 浮世絵というと一般的には量産された浮世絵版画を思い浮かべます。それに対して、一点物の肉筆浮世絵は絵師たちが腕をふるって女性の髪の生え際や華麗な衣裳の文様まで精緻に描かれている作品が多く見られ、絶対数も少なく大変貴重で、大名や豪商たちからの注文を受けて描かれたものも多くありました。... more
Commented by マリーゴールド at 2016-01-10 21:17 x
韓国的な古代史観が満載なのでしょう。その論拠を崩すために読んでみたいですね。秦氏についてはユダヤ系のネストリウス派のキリスト教徒だという本を読んだことがあります。太秦寺にある教義書は、ネストリウス派の教義内容だとか。いずれにしても楽浪郡滅亡とともに動き出して日本にわたってきた渡来人じゃないですか。新羅に土着していたわけじゃないでしょう。
Commented by nishinayuu at 2016-01-11 00:25
それは違うでしょう、と突っ込みを入れたくなるところも随所にあることは確かです。鵜呑みにしないように心しつつ、日本人とは異なる視点の新鮮さを楽しんでいます。
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