『北風の吹く夜には』(ダニエル・グラッタウアー著、若松宣子訳、三修社)


c0077412_20463472.jpg『Gut gegen Nordwind』(Daniel Glattauer)
エミ・ロートナーは「購読中止のお願い」のメールを雑誌社ライクに送った。返信がないので18日後に再度メールしたが、それにも返事がないので33日後に「今後、お支払いはいっさいしません!」という怒りのメールを送る。すると8分後にアドレスが違います、というメールが来る。エミ・ロートナーはwoerter@like.comにメールしたつもりだったが、likeと打つべきところをleikeと打っていたのだ。彼女のそそっかしさと不注意はここで終わらず、さらに2回、ライケ氏に迷惑なメールを送ってしまう。こんなことがきっかけで、エミ・ロートナーという「幸せな結婚をしている」女性と、レオ・ライケという「失恋したばかりで、ユーモアの足りない教授タイプの」男性との間で、メール交換が始まり、その頻度も内容もどんどんエスカレートしていく。
全編がメールだけで成り立っている斬新な小説で、ドイツ書籍賞にノミネートされたり、amazon.deの2009年の年間ベスト1になったりした人気作だという。主人公の女性に共感できれば楽しく読めるかも知れないが、そうでない場合は主人公の節度のなさとメールの連なりという形式にうんざりするに違いない。

☆オーストラリアの作家、コリーン・マッカラの1977年のベストセラー『Thorn Birds』への言及がある。いい小説だったという記憶があるだけで、内容はすっかり忘れてしまったので、いつかまた読み直してみたい。(2013.10.24読了)
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by nishinayuu | 2014-01-15 20:44 | 読書ノート | Trackback | Comments(0)
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