『永遠の七日間』(マルク・レヴィ著、藤本優子訳、PHP)

c0077412_957840.jpg2冊目のマルク・レヴィ。初めて読んだ『あなたを探して』は気に入ったが、こちらはイマイチだった。
その理由1――主人公のゾフィアとルーカスは、それぞれ神とルシファ(悪魔)のエージェントで、人類を7日の間に善、もしくは悪へ導くことによって両陣営の争いに決着を付けるという使命を帯びている、ということなのだが、この設定そのものがあほらしくてついて行けない。悪魔と神がサンフランシスコに実在するトランスアメリカ・ビルディング内に壁を隔ててオフィスを構えていること、神の組織はなんとCIA(ただし、セントラル・インテリジェンス・オブ・エンジェルス)で、神はミスターと呼ばれていること、などなどテレビ・ドラマのノベライズかと思わせる内容。
その理由2――ゾフィアとルーカスは「ブシェルト」なので、出会ったとたんに惹かれ合い、離れられなくなってしまう、ということになっているが、それにしてもルーカスに魅力がなさ過ぎる。せめて悪魔らしいすごみがあれば納得できるのだが。「ブシェルト」については、登場人物の一人であるレインがゾフィアに次のように語っている。
「神があなたに遣わした人物のことであり、あなた自身のもう一つの半分であり、あなたの愛そのものなの。だから、生涯をかけて見つけ出し、本物だと見分けられるようにならないといけないのよ」
その理由3――テレビ・ドラマ風の構成で、ワンカットのシーンがめまぐるしく入れ替わる感じで物語が進行する。だから、一瞬集中力が途切れると、大事な場面や重要なことばを読み流してしまい、前に戻って探す羽目になるが、シーンが細切れなので探すのが大変なのだ。

というわけで、期待はずれの作品だったが、映画かドラマだったら楽しめるかもしれない。ただしその場合はルーカス役の俳優を慎重に選んでくれないと。(2010.7.21読了)
[PR]
by nishinayuu | 2010-11-16 09:57 | 読書ノート | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : http://nishina.exblog.jp/tb/15463727
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
<< 『ヤールー川は流れる』(ミロク... 『あなたを探して』(マルク・レ... >>