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『Through the Looking Glass』(Lewis Carroll著、 Puffin Books)

c0077412_8561229.jpgルイス・キャロルによる児童書の古典。『不思議の国のアリス』と同じくジョン・テニエルの挿し絵がふんだんに入っている。
『不思議の国』の時より少し大きくなって幼児期を脱したアリスが、鏡の向こうに見える部屋に入ってみたい、と思いながらその部屋を見つめていると、鏡が霧のようにぼやけていって、気がつくと鏡を通り抜けていた。その部屋の中には王様や女王様、兵士(ポーン)や馬(ナイト)や「お城」(ルーク)が歩き回っているチェスの世界が広がっていて、アリスは奇妙なものたちに出会い、奇妙な冒険をしながら、広大なチェス盤の上をひと枡ずつ進んでいく。アリスは最初、ポーンとして2列目にいて、いくつもの川(枡と枡の境目)を越えて8列目に達すると、女王に昇格するのである。
この鏡の中の世界はまた、奇妙な詩のあふれている世界でもある。たとえば「ジャバウォッキー」という詩は一定の韻律を持ち、脚韻も踏んでいるれっきとした定型詩なのだが、意味不明・発音不明のことばの連なりで、アリスは「rather difficult」と言っているが、ratherではなくものすごく難解な詩である。この他にも「セイウチと大工」という長大な詩や、マザー・グースからそのままとったもの、変型したもの、などが入っていて、楽しくもあり、面倒でもある。
さて、上記の難解な詩を翻訳者はどう訳しているのが知りたくて、web検索をしてみた。「ジャバウォッキー」の訳は下記のサイトの訳が最高(と訳者本人も言っている!)で、他の部分の訳もすばらしかった。
http://www.genpaku.org/alice02/alice02j.html
(2010.5.31記)
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by nishinayuu | 2010-09-13 08:56 | 読書ノート | Trackback | Comments(0)
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