『Little Lord Fauntleroy』(Hodgson Burnett著、 Project Gutenberg)

c0077412_12262956.jpg小学生の頃の愛読書。同じ作者の『小公女』よりもずっと好きだった。
『小公女』があまり好きになれなかった理由は二つある。一つは、『小公女』の主人公は年齢のわりに人間ができすぎている「ひねた」少女であること。もう一つは、『小公女』の世界にはいじめや虐待、差別があり、飢えと寒さに震える場面もあって、最後に大きな幸せが訪れるとはいえ、読んでいて決して楽しいものではない。
その点、『小公子』の主人公は、しつけの行き届いたよい子ではあっても、決してひねた子どもではなく、考えることもやることも幼い子どもそのものである。また、こちらの主人公には逆境の中で堪え忍ぶ日々もない。大きな愛に包まれて育った幸せな子どもがより大きな幸福をつかむ、というまさに夢のような物語である。
今回、グーテンベルク・プロジェクトで再読してみて、セドリックの幼さや人々の育ちや階級の違いなどが、文字の綴り間違いや発音のなまりなどをそのまま表記することによって示してあることが新たにわかって、いっそう楽しめた。(2010.1.6記)

☆画像はLibrary Editionのものです。
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by nishinayuu | 2010-03-06 12:27 | 読書ノート | Trackback | Comments(0)
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