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『秘密の花園』(三浦しをん著、マガジンハウス)

c0077412_10154471.jpgこのタイトルはいただけない。編集者の命名だそうだが、わざわざ、あるいは安易に、イギリス児童文学の古典と同じタイトルにしなくてもいいだろうに――と文句を言うなら読まなければいいのだが、『月魚』が気に入ったので三浦しをんに再々挑戦してみた。
こちらの主人公は三人の若い女性。横浜にある聖フランチェスカというミッションスクールの二年生たちである。学校のモデルはフェリス?と思わせるネーミングであるが、モデル探しは趣味ではないのでやめておく。
物語は三部に分かれていて、同じクラスの那由多(なゆた)、翠(みどり)、淑子(としこ)がそれぞれの部の語り手となっている。人目を引く美人で成績もよくきっぱりしている那由多、人目は引かないが美人で抜群の頭脳を持ち人と交わることをしない翠、容貌も成績もぱっとしないが発展家の淑子、とそれぞれの外見と性格がくっきりと描き分けられている。家の経済状況も家庭環境も全く違う三人の少女たちの語りを聞いているうちに、少女たちの心の中をのぞき見ているような感じにさせられる、何か怪しい雰囲気のある作品である。少女たちに共感できれば楽しく読めるのだろうが、翠を除いた二人は私の許容範囲を超えている。(2009.9.1記)
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by nishinayuu | 2009-10-22 10:15 | 読書ノート | Trackback | Comments(0)
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