『The House on Hope Street』(Danielle Steel著、Dell)

c0077412_927451.jpgサンフランシスコ郊外のホープ・ストリートに住むサザーランド家は、ジャック、リズ、長男のピーター、長女ミーガン、次女レイチェル、三女アニー、そして末っ子のジェイミーという家族構成。子どもたちの良き父親・母親であるジャックとリズは、ふたりで法律事務所を経営する有能な弁護士でもある。幸せいっぱいのクリスマスの朝、そんな一家の幸せが突然崩れ去る。前日ふたりは法廷で、依頼人の女性を苦しめていたその夫に徹底的ダメージを与える裁定を勝ち取っていた。その夫が逆恨みをしてジャックを銃で撃ち殺してしまったのだ。愛する夫であり、仕事のパートナーでもあるジャックを失ったリズの、そして大切な父親を失った子どもたちの衝撃……。待ちに待ったクリスマスが一瞬にして恐ろしく忌まわしいものに変わってしまったその時から、リズと子どもたちが歩んだ一年間の物語。
家族の話ではあるが主人公はリズで、彼女の感じること、彼女の目にうつることが綴られている。ハンディャップを持つジェイミーと、長男のピーターについては事細かくひんぱんに取り上げられているのに対して、あとの三人は「女の子たち」で片づけられることが多く、リズの(著者の?)関心はもっぱら男の子たちに向いている。終盤近くになってミーガンがクローズアップされてくるが、あとの二人は最後までひとからげの扱いで、女の子を三人にした意味がない――と、話の本筋には関係ないところにひっかかってしまった。(2008.12.28記)

☆この著者の作品は初めて読みました。裏表紙に美しい女性のポートレートが載っていてびっくり。ずっと男性作家だと思っていましたので。ダニエルではわかりませんが、Danielは男性の名、Danielleは女性の名でDanielaの異形であることが今回調べてわかりました。遅まきながら。
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by nishinayuu | 2009-03-19 09:27 | 読書ノート | Trackback | Comments(0)
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